鈍行列車の北日本旅・その3.日本最長普通列車.2429D(滝川→釧路)に乗る

6:35
横浜(鶴見)を昨日4:30に出発して26時間が経過しました。
脳細胞の動きが低下していますが、まだまだ続きます。

第14走者。
普通2125M.滝川行
札幌6:37→滝川8:11
(83.5キロ/1:34)

北海道の大地が目前に広がります。
飛行機で来た時より、遠くへ来たと言う実感がありますね。

朝食にしましょう。

出発前に買い置きしておいたパンで軽く済ませます。

8:11
滝川に着きました。

歴史を感じるプラットホームです。

これからの戦いの為に、食料を調達したいのですが、駅前にはコンビニも商店もありません。
駅から一直線に延びる道路を歩いて探してみましょう。

8:27
駅から10分強歩いて発見しました。
毎度お馴染みセブンイレブンです。

色々と買いこみました。
國稀(佳撰)‥394円
→北海道増毛町(道央日本海側の街)にある、最北の酒蔵‥國稀酒造のスタンダードな酒です。
暑寒別岳から湧き出る清らかな雪どけの伏流水を使用した芳醇でスッキリした飲み口のお酒です。

北海道産辛子明太子おにぎり‥230円
すじこおにぎり‥140円
山わさびたらこおにぎり‥110円
わさびわかめ‥108円
したらば蒲鉾‥108円
ポテトチップスコンソメ‥149円
麦茶‥100円

9::20
滝川駅に戻ると行列ができていました。
こんな田舎でちょっとビックリです。
一人旅の女性の姿もチラホラ。
よく見ると、昨日上野からずっと鈍行列車に揺られてきた顔ぶれの姿もあるではないですか。
ちなみに次の列車は、ある事でマニアの間では有名な列車なんです。
それは…

第15走者。
普通2429D.釧路行
滝川9:36→釧路18:03
(308.4キロ/8:27)

この列車は、滝川から釧路まで308キロを8時間27分かけて走る、日本で一番距離と時間を走る普通列車なんです。
マニアの方は完乗が目的だろうと思います。
私も同類です。

9:36
定刻に滝川を発車しました。
これから8時間30分の長い車中生活に備えて、窓枠に酒や食料を並べます。
鉄道の旅はこうでなくてはなりません。

空知川を渡ります。
南富良野町北東部の上ホロカメットク山を水源とし、シーソラプチ川として源流部を流れ、ルーオマンソラプチ川と合流して空知川となり、新十津川町で石狩川に合流する195.5kmの一級河川です。

10:44
富良野に着きました。
一人旅の女性や一般の方々はここで下車していきました。
そうですよね。
普通の方は鈍行列車に8時間以上も揺られて行こうとは思いません。

富良野で白い車両が1両増結されます。
これもイベントなので見物する事にします。

ゆっくりと近づいて…

ガチャンと連結されました。
パチパチパチ…
とりあえず拍手～。

キハ40形と言う、旧国鉄時代から活躍している一般用気動車です。
冷房はありません。
古い車両ですが、そこが又いいのです。
今の新型ステンレス製車両にはない深い味わいがあります。
手前の朱色の車両は旧国鉄時代の塗装に復刻させたものなんです。
懐かしいです。

2両になったので車内に余裕ができました。
この先も乗る方は「鉄」の匂いを漂わせる方ばかりです。
私もすっかり、仲間入りです。

富良野では19分の停車時間があるので、構内の売店で買い物したり、その気になれば駅そばで腹ごしらえをする事が可能です。

滝川を出発してから富良野までの1時間で日本酒を1本空けてしまいました。
先はまだまだ長いので、富良野駅売店で北海道の地酒を仕入れました。

純米酒.金滴‥258円
→北海道樺戸郡新十津川町(滝川の隣町)にある、創業明治39年の老舗酒蔵‥金滴酒造の純米酒です。

笹かまぼこ‥108円

ローカル列車旅にはワンカップがよく合いますね。
ワンカップ万歳！

11:10
富良野の次の駅。
布部です。
この駅が何の駅かご存じでしょうか？

はい、コレです。

ドラマ「北の国から」の第1話で、この3人が降り立ったのが、布部駅です。
このドラマには泣かされました。

空知川のダムで一番上流にある、かなやま湖(金山ダム)を渡ります。

12:05
狩勝峠の手前、落合駅です。
ここで列車交換の為に20分停車します。

この落合駅のひとつ手前が、高倉健主演「ほっぽや」のロケ地となった幾寅駅です。
気づかずにいたので写真を取り損ねてしまいました。

長時間の停車ですが、駅周辺にはコンビニどころが商店ひとつありません。
哀愁感の漂う駅です。

落合駅は根室本線が狩勝峠経由の急勾配ルート時代に峠越えの機関車を配置していました。
新狩勝トンネル開通により、峠越えの駅としての役目を終え、平成61年4月に無人化され、今はひっそりとしています。

帯広からの普通列車と列車交換です。

天気が崩れてしまいました。
本来なら北海道の雄大な山々が眺められるはずなんですが…
残念ですね。

14:05
帯広貨物駅です。
この駅は客扱いのない運転停車です。
運転士さんが交代しました。
やっぱり釧路までは乗務しないんですね。
お疲れ様でした。

14:13
帯広に到着しました。
ここで22分の停車です。
駅構内には物産店や飲食店がたくさんあります。

帯広と言ったら「豚どん」ですよね。
柔らかポークを甘いタレで頂きます。
そして、帯広の隣街‥池田の名品「十勝ワイン」も呑んじゃいましょう。
肉料理に合わせて赤ワインにしました。
いただきまーす。

豚どん(小)‥650円
トカップ(赤ワイン)‥345円

16:00
なんにもない信号所で列車待ちの為に、停車しています。
すると、貨物列車がやって来ました。
このような停車が数回あります。
北海道では、特急列車→貨物列車→鈍行列車の順位で線路を共用しているようです。
つまり、我々は荷物以下と言う事？
まぁ、それはそれでいいでしょう。
時間にゆとりのある贅沢な旅だから…
と、自分に言い聞かせます。

16:25
海です！。
厚内駅から先は太平洋に沿ったり、内陸に入ったりを繰り返しながら走ります。

原野を抜け‥

川を渡り‥

再び、海沿いを走ります。

いやぁ、呑んだ呑んだ。
日本酒にワイン‥
北海道の酒を堪能しました。

18:03
釧路～釧路～
滝川から8時間30分。
日本最長距離&最長運行時間の普通2429D列車を制覇しました。
腰と背中が痛いです。

この1時間後に根室行きがあるのですが、横浜鶴見から37時間30分が経過しています。
「オーヤシクタンさん、もういいでしょう」と黄門様がおっしゃっている気がするので、今日は釧路までにします。
宿に向かいましょう。

18:15
今夜の宿です。
釧路駅から徒歩7分ほどの場所にある、エスカル釧路(釧路船員会館)です。
港湾や船舶などの仕事をされている方の福利厚生施設ですが、一般の方も宿泊ができます。

エスカル釧路(釧路船員会館)‥和室素泊まり.4800円。
4トラベルで検索して、じゃらんで予約しました。

今夜は畳の上で寝たかったので、和室にしました。
綺麗で落ちついた部屋です。
テレビと冷蔵庫があります。
布団敷きはセルフです。

客室の風呂はユニットバスです。
トイレはウォッシュレット機能付きです。

部屋からの眺めです。
ふたつ奥の白い横長の建物は、勝手丼で有名な和商市場です。

パスカル釧路の館内設備です。

左上
フロントロビーです。

右上
自販機コーナー
缶ビールは250円?・ジュースは120円?です。

左下
コインランドリーです。
洗濯機1回200円・乾燥機30分100円。
濡れた衣類を乾かすのに重宝しました。

右下
給湯室。
電子レンジもあります。

18:50
宿近くにあるスーパーらしき建物に入ってみたのですが、あるのは100円ショップダイソーやゲームセンター、カラオケで生鮮食料品を扱っている店はありませんでした。

19:05
釧路駅周辺にスーパーはありません。
有名な和商市場は午後6時までで、もう閉店しています。
あるのはコンビニだけです。
雨の中をトボトボ探していたらスナックやバーが並ぶ繁華街に来てしまいました。
○○紹介所‥と綺麗どころを紹介してくれる看板もありました。
お金がないので我慢します。

19:13誘
惑に耐えてスーパーを探し続けていたら…
ありました。
ヤマダ電器の隣にBigHouseと言うスーパーを発見！
中に入りましょう。

20:00
スーパーで買い物を終えると‥
雨がどしゃ降りになってしまい、宿まで徒歩15分ほどかかったので、ずぶ濡れになってしまいました。
パスカル釧路には小ぶりながらも浴場があります。
冷えた体を温めていきましょう。

20:40
夕食です。
北海道らしい食材を調達してきました。

カニ&イクラ.海鮮丼‥545円
→北海道に来たらカニとイクラは外せません。

十勝大豆とうふ‥144円
→十勝産の大豆を使ったとうふは冷奴にして頂きます。

厚岸産昆布海鮮めん‥148円
→釧路と根室の間に位置する厚岸産の昆布を麺状にして、めんつゆで頂くヘルシーな商品です。

漬け込みザンギ‥118円
→鶏のからあげを北海道ではザンギと言うそうですが、その発祥の地は釧路なんだそうです。特製タレに漬け込んでカリッと揚げた一品です。

さんま刺身‥395円
今年も新さんまの季節がやって来ました。釧路沖で獲れた新鮮なさんまのお刺身です。

釧路のいわし蒲焼缶詰‥291円
釧路港で水揚げされた鰯を円赤外線ふっくらと焼きあげて缶詰にしました。

サッポロクラッシックビール‥205円
北海道に来たらコレを飲まずには帰れません。

いろはす.ハスカップ天然水‥87円
北海道限定のいろはす‥ハスカップのほんのりとした甘味が口の中に広がります。　

北海道の味を格安に堪能…
この後、爆睡したのは言うまでもありません。

つづく。