第20部-102冊目<br /><br />皆様、こんにちは。<br />オーヤシクタンでございます。<br />東日本大震災から4年が過ぎ、被災した街は復興への道のりをたどっています。<br />その被災地を走る三陸鉄道も大きな被害を受けていましたが、様々な困難を経て、昨年(2014年)4月に全線運行再開となり、昨年、北リアス線(久慈～宮古)に乗りました。<br />今回は南リアス線(釜石～盛)に乗ろうと日本海側から太平洋側に移動しました。<br /><br />表紙写真‥釜石駅で発車を待つ、三陸鉄道南リアス線のレトロ調列車。<br /><br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />旅行期日‥2015年(H27)9月1日(火) ～7日(月) 6泊7日<br /><br />9月6日(月) 第6日目:晴れ<br /><br />①快速3621Dはまゆり1号.釜石行<br />盛岡8:34→釜石10:48<br />↓<br />②三陸鉄道南リアス線:普通208D.盛行<br />釜石11:00→盛11:55<br />↓<br />③大船渡線BRT気仙沼行<br />盛12:36→気仙沼13:58<br /><br />移動距離‥205.8km<br /><br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />JR東日本指定席‥520円<br />三陸鉄道‥1080円<br />三陸鉄道駅弁‥600円

鈍行列車の北日本旅・その9.《祝》三陸鉄道.全線運行再開1周年‥南リアス線に乗る

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2015/09/06 - 2015/09/06

1769位(同エリア6143件中)

エリア

岩手

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 5万円 - 10万円

交通手段: JRローカル私鉄

旅行の手配内容: 個別手配

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8:25
第31走者
快速はまゆり1号3621D.釜石行
盛岡8:34→釜石10:48
(125.5キロ/2:14)

旅は終盤に入りました。
盛岡から快速はまゆう号に乗って、東日本大震災で大きな被害を受けた三陸海岸へ向かいます

盛岡駅駅
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快速はまゆり号には指定席車があります。
今日は日曜日で行楽客が多いと予想し、指定席をおさえておきましたが、予想に反してあまり混雑しませんてした。

快速はまゆり (盛岡駅 - 釜石駅) 乗り物
花巻から釜石線に入りました。
民話の里.遠野を経て、太平洋沿海の街.釜石へ向かいます。
沿線の風景は平凡な田舎の風景が続きます。
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10:50
釜石駅に着きました。
被災して全線復旧を遂げた三陸鉄道。
昨年は北リアス線に乗りましたが、今回は南リアス線に乗ろうと、ここまでやって来ました。

釜石駅駅
釜石から盛まで、1080円。
懐かしい硬券です。
三陸鉄道南リアス線は、釜石〜盛.36.6キロの区間を1日9本と臨時列車が1本運行されています。
第32走者
三陸鉄道南リアス線:普通208D.盛行
釜石11:00→盛11:55
(36.6キロ/0:55)

三陸鉄道の列車は、釜石駅の隅にちょこんと停まっていました。
クェート国からの支援で導入された36-R形気動車です。
36-R形のRはレトロの意味だそうです。
内装もレトロ風に凝っていますね。

レトロ列車 (三陸鉄道) 乗り物
釜石から盛まで55分なので、前窓からの展望を楽しもうと、立っていく事にしました。
前にあるのは模擬運転台です。
ここに大人が座るのはちょっと恥ずかしいですね。

11:00
出発進行！
釜石駅を発車しました。
釜石市内は立派な高架橋を走行します。
11:17
鍬台トンネル(3906m)を通過中です。
2011年3月11日14:46‥盛14:08発の釜石行きが、このトンネルの中で緊急停車しました。
乗客2名が乗っていて、運転士先導のもと余震で揺れるトンネル内を約30分歩いて避難したそうです。
車両は6月24日までの約3ヶ月間トンネル内に留置されていました。
とある日の新聞記事から…

三陸鉄道南リアス線の鍬台トンネルに留置された車両。
トンネル内は湿気が多く車両の保全維持に苦労したそうです。
トンネルを出て左を見ると…
海が見えます。

三陸鉄道は津波を想定して敷線されたのでトンネルが多く、意外と海が見える箇所は少ないです。
三陸鉄道も津波の被害を受けましたが、海岸線に面した箇所が少なかった為に早く復旧できた…と運転士さんが話してくれました。
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11:27
三陸駅で釜石行きと列車交換をしました。

三陸駅駅
11:30
甫嶺駅に着きます。
震災の津波で盛り土が流されましたが、盛り土補強を行い、新たなレールが敷かれた区間であります。
11:35
恋し浜に到着です。
ここで数分とまり、乗客の皆さんはカメラを片手に降りていきます。
私もつられて降りると…
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恋し浜ホタテの貝殻に願いをこめた絵馬が待合室に所狭しとぶら下げられていました。

恋し浜駅駅

どこかの団体ツアー客が乗って来て、車内は満員御礼です。
11:55
終点.盛駅に到着です。
お疲れさまでした。
盛駅構内の車庫も津波で浸水し、待機していた気動車が廃車になってしまったそうです。

右は震災後にクエート国の支援で導入された36-700形。
左は三陸鉄道創業時からある36-100形です。
跨線橋に色々なモニュメント？が飾られていました。
今は、跨線橋を渡らなくてもJRの駅舎に行けるので跨線橋はガランとしていました。
「三陸鉄道ここに始まる」
開業時の大船渡市長の碑文です。

三陸鉄道南リアス線は、旧国鉄盛線(盛-吉浜)と新線区間(吉浜-釜石)の全長36.6キロを第3セクター方式で、1984年(昭和59年)4月1日に開業しました。
開業時は大盛況でしたが、利用客数は年々減少…
そして東日本大震災の大津波によって大きな被害を受け不通となっていましたが、様々な困難を乗り越え2014年(平成26年)4月に全線運行再開を実現させ…
今年、全線運行再開1周年を迎えました。

震災以後、毎年、被災地を訪れて三陸鉄道の復旧の様子を見てきましたが、本当によく頑張ったと思います。
参考文献

漫画‥「さんてつ」吉本浩二著・新潮社

　震災に膝を屈せず、
　顔をあげ、
　前を向いて立ち向かう…
「さんてつマン」たちの奮闘記です。

三陸鉄道宮古駅売店で購入・596円。
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盛駅の駅舎内はNPO法人.夢ネット大船渡が運営する「ふれあい待合室」があり、盛駅舎を利活用して街の賑わいや被災者:観光客の交流の場づくりを岩手県の委託を受けて運営しています。

盛駅駅
三鉄.盛駅で売っていた駅弁で昼食にしました。

鶏の唐揚げ
塩焼き鮭
たまご焼き
揚げ茄子
ブロッコリー
大根の煮物
玉ねぎの南蛮風
ポテトサラダ
オレンジ
米飯(ごま塩)
香物

ボリュームたっぷりで600円はおトクです。

幕の内弁当‥600円
JR大船渡線のレールが敷かれていた所にアスファルトが敷かれ…

12:30
線路跡にバスが走るようになりました。

JR大船渡線は線路があった所をアスファルト舗装してBRT(バス.ラピッド.トランジェット)‥バス高速輸送システムと言う方式で2013年(平成25年)3月2日から暫定運行をしています。

では、乗ってみましょう。

第33走者
大船渡線BRT気仙沼行
盛12:36→気仙沼13:58
(43.7キロ/1:22)

BRT大船渡線 (バス高速輸送システム) 乗り物
盛駅を発車しました。
かつてレールが敷かれていた軌道跡‥BRT専用道路をバスは走ります。
大船渡も津波の被害が大きかった地域です。
瓦礫はなくなりましたが、更地が目立ちます。
かつて列車の窓から見えたリアス式海岸。
今は、バスの窓から眺めます。
こんなに静かな海が人々の生活を根こそぎ奪ったなんて信じられません。
陸前高田の旧市街地です。
震災の直後、2011年8月に来た時、陸前高田の街は瓦礫の山でした。
今は、更地になり雑草が生えているだけの土地が広がっています。
盛り土の工事が急ピッチで進んでいますね。
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13:33
バスの窓から「奇跡の一本松」がチラっと見えました。
隣のユースホステルの建物は被災したままです。

奇跡の一本松名所・史跡
被災した中学校の建物が、今もそのままになっていました。
心が痛みます。
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13:55
気仙沼に到着しました。

ここは宮城県です。
このあと、フェリーに乗って気仙沼大島に向かいます。

つづく。

気仙沼駅駅