2016/01/16 - 2016/01/16
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norio2boさん
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ベルギーのアントワープにはブリューゲルが2枚あります。
ブリュッセルから日帰りでアントワープに行ってみました。
表紙の作品は
狂女フリート
Dulle Griet ( Mad Meg )
Oil on Panel, 117x162cm
アントワープ マイエルヴァンデンベルグ美術館蔵 (Mayer van den Bergh Museum)
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-
ホテルで朝食
予定よりも一本早い電車に乗れそうでブリュッセル中央駅に向かいました。
今日は雨は上がり晴れるとの天気予報でした。
朝食の時、ホテルのレストランは誰もいなくて独りきりの食事になりました。
ここのレストランはクロアッサンが美味しかったです。ブリュッセル中央駅 駅
-
中央駅の入り口です。
警戒レベル4(最高レベル)の時は交通機関が全て止まりました。
今はレベル3ですが、人がいないです。
観光客を狙ったスリや物乞いもいませんでした。 -
プラットホームに向かう階段です。
警戒の兵士が目を光らせています。
写真撮影は遠慮しました。
チケットは自販機で
シニア往復で6ユーロ
一等でも往復で13ユーロなので一等を買いました。
シニアは65歳以上で、65+と表示します。 -
階段から見上げたところです。
人が少ないです。 -
時刻の表示を見上げる人たち。
今日は土曜日です。
休みの日は警戒が厳しくなるようです。 -
09:01ブリュッセル中央駅発
アントワープ行きの表示です。
ICは急行の意味だそうです。 -
急行電車の車両です。
-
ホームの電光表示です。
真中の列の6番目に
09:01
アントワープ中央駅行き急行(IC)
1番右の数字がプラットホームです。
この場合は5番線が確認できます。 -
09:01の急行に乗車できました。
車内の電光表示です
リアルタイムはブリュッセル北駅が09:07
到着は09:44 -
途中で、09:01の電車がキャンセルになり途中下車になりました。
1番線ホームに行けと言われて、皆さん待っています。写真に、アントワープ中央駅行き09:36 急行の表示が見えます。
更にこの後、もう1回キャンセルになりボロボロの車両に乗り換えて1時間半かけてようやくアントワープ中央駅に到着しました。
途中通過の各ホームには機関銃を持った迷彩服の兵士がいました。2名での配置が決まりのようです。 -
ようやく到着しました。
アントワープ中央駅の写真です。
iPhoneの画像です。
iPhone画像の時刻情報を見てみると
1月16日10:21となっています。
ブリュッセル中央駅からアントワープ中央駅までは時刻表では40分です。
今日は1時間半かかりました。
右に写っているのは3番目に乗り換えたボロボロの車両です。アントワープ中央駅 駅
-
出口方向の画像です。
世界一美しい駅と言われています。 -
改札の手前での撮影です。
時計の下の紋章とアントワープの文字の飾りのあたり重厚です。
時計はご覧のように10時22分を示しています。 -
ホームを出たところの横パノラマ写真です。
-
駅を出て見上げたアントワープ中央駅です。
荘厳な美しさで思わず見上げました。
iPhoneの縦パノラマです。
改札を出たところに観光案内所があります。
地図を貰い、帰りの電車の状況を聞きました。
今日は1時間に1本に間引き運転になっている(普段は3本)そうです。
電車が動いている内に、早く戻った方が良さそうです。
窓口の男性は、僕が日本人だと分かると、急に友好的になりました。パソコンで帰りの電車を検索してくれました。観光案内所 (アントワープ中央駅) 散歩・街歩き
-
横パノラマです。
駅前の様子が良く分かります。アントワープ中央駅 駅
-
iPhoneの通常モードの撮影画像です。
画面の歪みはありません。
全体は撮影できません。 -
駅から歩いて10分弱
ルーベンスハウスの入り口です。
入り口の前にプレハブのような長方形の建屋があります。チケット購入、ロッカー、オーディオガイド借りるが出来ます。
コンビチケット(65+)で8ユーロです。
ルーベンスハウス、マイエルヴァンデンベルグともう一箇所MASという現代 美術館(遠いのでいかなかった)の鑑賞が出来ます。オーディオガイドは英語を借りました。(4ユーロ、日本語はありません)
入り口前の動画です
後ろに写っているのがチケット小屋です。
http://youtu.be/4g5acmnOurk
ガイドブックを見ながら見学するより、オーディオガイドの方が数段快適です。ロッカーは1ユーロ入れてロックし、使用後にコインが返却されるタイプです。プラスチック製のおもちゃのコインを貸してくれました。
美術館、博物館を見学するときは、荷物と、コートは必ず預けましょう。ルーベンスの家 建造物
-
コンビチケットです。
ルーベンスハウス
マイエルヴァンデンブルグ
ともう1ケ所鑑賞出来ます。
シニアで8ユーロでした。 -
ルーベンスハウス
ちょっと冷えるのでトイレを借りましたら
このトイレチケットを渡されました。
これで再入場出来ます。 -
ルーベンスハウス小冊子です。
オーディオガイドを借りないとこの小冊子を見ながら歩くことになります。 -
Peter Paul Rubens 1577〜1640. 享年62歳
ドイツのヴェストファーレンで生まれ、ベルギーのアントワープで死去しました。
天才的な画家であり、7ケ国語を話す外交官でした。
絵が抜きんでて上手でとてつもないスケールの大きい作品を描いた画家です。
あくまでも個人的な好みですが、関心もないし、魅力も感じたことはありません。
少なくともこのルーベンスハウスを見学しルーベンスを知るまでは。 -
1610年に自分で設計した家を作りました。
これが現在のルーベンスハウスです。
自宅とアトリエがあります。
ルーベンスの膨大かつ豪華な美術品、工芸品、図書図版などのコレクションが展示されています。
ハフスブルグ家に仕える有能な外交官、周囲の尊敬を集めた成功者、コレクションの趣味の良さなどルーベンスの側面を知りスケールの大きさに圧倒されました。 -
ルーベンスの自画像です。
ルーベンスは自画像の少ない作家です。
自画像の画家と言えば
例えば、レンブラントがいます。
デビュー前の自画像(ほとんど表情が見て取れない)から始まり、栄光の時期の自信に満ちた自画像、晩年の妻や財産を失い打ちひしがれた老人の自画像と多くの自画像をレンブラントは残しています。
内省的で、自分を鋭く見つめています。
或いはメキシコの女流画家フリーダカーロの自画像たち。
或いはゴッホの自画像たち(特に末期の作品)
一般的に自画像というと画家は自分を鋭く見つめます。
ルーベンスの自画像は説明的、装飾的で無味乾燥的で生きた人間性は感じられません。
あくまでも、個人的な感性と意見ですが。
この後、ベルギー王立美術館でのルーベンスの特別展示で巨大な壮大なルーベンス作品たちを鑑賞しました。
個人的意見は変わりませんでした。 -
最高級の家具とルーベンスの小品の並ぶ、住居部分。
1610年に自ら設計したこの新居に移り住んだと言われています。
ルーベンスはスペインのフェリペ4世と英国のチャールズ1世から騎士の爵位を受けている。 -
ルーベンスのコレクション銀製の食器
当初はフルセットであったと思う
妻イザベラの死後4年目の1630年に53歳のルーベンスは16歳のエレーヌフールマンと再婚します。
彼女をモデルにした「小さな毛皮」ウィーンの美術史美術館蔵は有名です。
2番目の妻はルーベンスの死後、この家を手放します。その後所有者は転々とします。
1937年にアントワープ市が買い上げ修復されて1946年に美術館として開館しています。
この銀食器を含め、ルーベンスが生きていた頃は、とてつもない美術品があったのではないかと思いました。 -
豪華な収納ケース
小さな引き出しの各々の正面
開き扉の内面
にルーベンス工房の画家たちの描いた収納家具です。
販売促進用の見本のようでした。
お客様は自分の家族だとか好きな絵柄をオーダーしたようです。 -
天蓋付きベッド
南部ネーデルランド、17世紀、オーク材
17世紀当時では家のメインロビーにベッドを置くのは一般的ではなかった。 -
このルーベンスハウスのほかにアントワープ郊外にルーベンス城(現在の呼称はステーン城)を作り、晩年はそこで暮らしたと言います。
暖炉があり、絵が飾られている。
着付け見本というか、アンテナショップというか、資産家の個人客はここで自分の居間に飾るルーベンスの絵について、大きさや、額縁や、題材などを検討し注文したのではないかと思われる。 -
これは初めて見ました。
当時の貴族は下の肖像画のようなカラーを着けていました。
カラーをこの金属の針金に巻きつけてセットしていたのです。
展示品は鉄製ですが、お金持ちは貴金属製を使ったとのことです。 -
着用例です。
-
肖像画ならこんな感じでいかがでしょう?
写真が無かった当時は絵画は写実的である事が求められました。肖像画は気品があってそこそこ似ている事が必要でした。
写真の歴史はフェルメールが使ったような紙にスケッチするカメラが16世紀、その後、銅版が19世紀、焼き付け(複数製造)が20世紀です。現実的を正確に再現出来る絵画技術を持つ画家は尊重されました。
正確な肖像画、似ている肖像画以上に顧客の希望する品格をもつ肖像画は大きな需要があったようです。 -
誰に描いて貰ったの?
ルーベンスよ
うちの子もルーベンスに描いて貰うわ!
と言うその頃の奥さまたちの会話が聞こえてきそうです。
この絵の演出素晴らしいですね。
肖像画の注文も殺到したようです。
日本でも、昔は写真館今では写真ステジオで子供の写真を撮りますね。 -
ブリューゲルの四季のシリーズ画を思い起こす作品(4枚シリーズ)です。
これは冬 -
ルーベンス(1577〜1640年)はブリューゲル(1525〜1569年)に影響を受けたとされています。
ブリューゲル(Peter Bruegel Elder)の死去8年後にルーベンスは生まれていますので直接の接触はありませんでした。
ブリューゲルの息子のヤンブリューゲルは親友であり、同時に工房の一員でした。
共同制作した作品があるようです。 -
風景があって、手前にフランドル地方の人たちの生活のシーンがある。
ブリューゲルの構図を思い出します。 -
四季の連作の展示の様子です。
こんな様子で展示なさったらいかがですか? -
高さの高い暖炉の場合は、
-
アトリエ棟への移動は渡り廊下階段を進みます。
-
母屋の部分からアトリエの方に進みます。
ルーベンスの庭です。
庭の手前には凱旋門のような門があります。
門の上には二つの塑像が置かれています。 -
新しく発見されたヴァンダイクの作品が展示されていました。
手前の修復の経緯の説明パネルがありました。 -
ルーベンスは沢山の弟子を抱え大規模な工房を経営していました。
教会、君主、貴族たちからの絵の注文に対応するには分業システムが必須だったのです。
多くの弟子たちの中でも抜きんでていたのは
ヴァンダイク Van Dyck 1599〜1641年 享年42歳
写真の絵はヴァンダイクの描いた肖像画
2013年に英国BBCの骨董品の番組で偶然に発掘されたそうです。
現在は修復中であり、終了後アントワープで展示しその後ニューヨークで展示すると言っていました。 -
アトリエに入る手前の小部屋です。
-
アトリエ棟です。
開口部の大きいガラス窓があります。 -
比較的大きな作品が並びます。
殺到する注文に迅速に対応するには
これらの作品から「ご希望の」題材、構図を選んで頂きスムースに進める必要があったように思いました。
ルーベンスは下絵だけで、あとは弟子たちが得意分野別に分担して仕上げたようです。
最初から最後まで弟子たちの作品にもルーベンスがサインしたものがあったと言います。
ルーベンスの自画像も新人の弟子に人物表現の技術修練の教材に使われたと言われています。 -
ルーベンスの工房は「黄金の工房」と呼ばれました。
ルーベンスが1番の弟子として絵画技術を評価したヴァンダイクの他有数の弟子がいて膨大な注文を処理しました。
ヴァンダイクはその後、イギリスは渡り、イギリス王国お抱えの絵師として大成します。 -
中央にはベンチがしつらえてあります。
顧客(多分教会関係)はゆっくりと絵の注文を考えたと思われます。 -
アトリエ見学のあとは中庭を見学しましょう。
ルーベンスの中庭はハーブガーデンの部分が参考になりました。 -
庭に展示されていたルーベンス作のルーベンスハウスの庭を散歩するルーベンスと2人目の妻エレーヌの図
ルーベンスは先妻のイザベラの死去の4年後の1630年に16歳のエレーヌフールマンと再婚している。その時ルーベンスは53歳!
この絵はミュンヘンのアルテピナコテークにあると書いています。
絵と較べて、庭は当時と変わっていないようです。 -
ルーベンスハウスの庭の動画です。
https://youtu.be/pLIrmNHHSPs -
ルーベンスハウスの入口の前の動画です
https://youtu.be/4g5acmnOurk -
1月なのでさみしい庭でした。
春から初夏にかけてはきれいな花を楽しめそうです。
ルーベンスハウスのHPです
http://rubenshuis.be/en/visit/practical-information
事前に見て行けば良かったと思っています。ルーベンスの家 建造物
-
ルーベンスハウスを出て左に進み、突き当たりを右折、突き当たりを左折し、マイエルヴァンデンブルグミュージアムへ到着です。
歩いて5分くらいです。
今日の「日帰りアントワープ旅行」のメインテーマです。
美術館の入り口の手前にあったパネルです。
右の絵はブリューゲルの「狂女フリート」です。ブリューゲルのこの作品はこの美術館の目玉のようです。マイヤー ヴァン デン ベルグ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
マイエルヴァンデンブルグミュージアムはコンビチケットで入場しました。
個人収集作品の美術館というとニューヨークのフリックコレクションがあります。
こちらは、もっと民家風で、階段がキーキーなったりします。
1階には肖像画を中心に作品が並びます、ちょっと並べすぎの感じもしました。 -
1階の展示室です。
フリッツマイエルヴァンデンブルグの審美感で収集された作品たちが並びます。 -
ブリューゲルは2階です。
ベツレヘムの人口調査
ピーターブリューゲル長男作
Peter Brueghel the Yonger 1564〜1638
父はBruegelと綴りります。hが無いのが父です。
ブリュッセルにあるベルギー王立美術館には
父と長男の作品がブリューゲルルームに一緒に展示されています。父と息子の画力の違いを鑑賞して下さい。ブリュッセルの息子の作品は茶色で下地が塗られている為、継時変化で茶色ぽくなっています。
アントワープの息子の作品の方が父の彩色に近いと思います。
この作品の模写は全部で13枚あるとする美術評論家の意見があります。 -
左下部分のアップです。
父が亡くなったのが1569年、長男のBrueghel the Yongerが生まれたのは1564年ですから、その時長男は5歳でした。
父の作品は、当時の資産家の資産目録に載せられほどの価値のある芸術作品でしたから、一般公開されませんでした。
父から父の絵画技法を伝授される事もなく、父の作品を見る事も出来ずに長男はどうやって父の作品を再現したのでしょうか?
長男は父のアトリエに残されておた習作や下絵を参考に描きました。長男以外のブリューゲル一族の作品が父の作品と違う要因はそのような経緯があります。 -
長男作「Christ and the Woman taken in Adultery」
これも父の作品の「模写」です。
模写というと、ヨーロッパの美術館で有名な作品の前で描画技法を学ぼうとイーゼル立てて描き写しているのを見ますが、ブリューゲル一族の画家たちが「父」の作品を模写した方法は、父のアトリエに残された下絵や習作によるものでした、
ヨハネによる福音書第8章3節の逸話からの絵です。
この主題で描かれている絵は多く、レンブラントやさっきのルーベンスも描いています。時間があったら検索して絵を見てみて下さい。ブリューゲルの絵が着眼点というか認識の深さとかが全く違うのが驚きです。
父の作品はロンドンのコートールドにあります。カンバスに油彩、24x34cmと小さな作品です。
この作品
モノクロなのでペン画と勘違いしてましたが、油彩です。 -
長男作
東方三博士の礼拝
父の作品はブリュッセルのベルギー王立美術館にあります。 -
ブリューゲル作 12の諺
Peter Bruegel Elder Twelve Proverbs
Oil on Oak panel , 74.5x98.4cm
そもそもは12枚の木片画だったものを
1枚につなげられ、それぞれの絵の下に諺が説明の為に加えられ、画面の上部にはラテン語でタイトルが加えられたと言われています。
ユーモアやモラルや警句の諺たち12枚です。
右から2枚目の上から2枚目には、
日本にもある「猫に鈴をつける」です。
ご覧になれるでしょうか?
ベルリンの絵画館にブリューゲル父親の
「ネーデルランドの諺」という題名の118の諺を描いた作品があります。
頭を石壁に打ち付ける左下の絵が同じ構図で登場しています。 -
Dulle Griet
Peter Bruegel the Elder
Oil on Panel, 115x161cm
これが「狂女フリート」
引き込まれる「絵」です。
魅力のある絵、人をひきつける絵の要素に、
見あきない、何度見ても新しい発見がある絵というのがあると思っています。
ブリューゲルエルダーの作品たちは数少ない、そう言った作品だと思っています。
マイエルヴァンデンブルグミュージアムのカタログにこの絵の由来が記述されていました。
拙訳です。
バーゲン価格の魔女
19世紀の終わりにフリッツマイエルヴァンデンブルグは収集を続けていました。
当時のピーターブリューゲルの位置付けはそれ程上位の画家ではなく、どちらかと言えば忘れれれていて作品も失われていました。なぜならピーターブリューゲルの主題は悪趣味だと考えられていたからです。マイエルヴァンデンブルグはブリューゲルの下絵をベースした版画を22枚所有し、ブリューゲルの息子たちジャンとピーターの作品も集めていました。1894年のケルンのオークションでこの「不思議な絵」を購入します。ブリューゲル作のオドロオドロした怪物たちのいる風景画の魅せられたのでした。オークションでは上の方に置かれていて梯子に登ってかろうじて見える位でした。購入金額はたった488francsで憧れ続けた紛れもない本物のブリューゲルを手に入れることが出来たのです。ちなみに、アントワープ美術館が購入したルーベンスの「放蕩息子の帰還」が45000francsです。マイエルヴァンデンブルグの購入した作品の最高額は14500francsでMaster of Hoogstraten作の東方三博士の礼拝です。
francとはフランの意味です。
ユーロ圏成立前の、フランス、ベルギー、ルクセンブルグなどの通貨単位です。マイヤー ヴァン デン ベルグ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
狂女の部分のアップです。
迫力のある画面です。
静止画なのに動きが感じられます。 -
さらに、もう一段アップします。
魑魅魍魎の周囲の中を、女性が突っ走っています。 -
フリートの後ろの部分のアップです。
フリートと同様に元気の良い女性たちが怪物や悪霊をつかまえて締め上げています。
手前では叩きつけています。
当時の道化芝居では、狂女フリート(Mad Meg)は後ろから大砲が飛んで来ようがしゃかりきに突き進む女性の権化、化身であったと言われています。
戦利品を抱えて(Mad Meg)が走り抜けていきます。 -
画面の右の上の部分のアップです。
中野孝次と言う作家の作品に「ブリューゲルへの旅」という作品があります。ブリューゲルの絵をベースにした私小説ですが、「狂女フリート」についての記述がありますのでご紹介します。
〜わたしが少年以来愛好してきたモネやセザンヌやゴッホの伝達性は、なんだかたかが知れてる。というか、はっきりと主観に伝わる気がした。一言でいうと、ブリューゲルはいわばこっちに対して視覚の革命とでもいうべきものを要求していると感じられたのである。彼はいろんな言葉でわたしの一番奥にあるものを刺激するようであった。〜 -
画面の左上の部分のアップです。
-
真ん中は狂女フリート
右が12の諺
誰もいません。 -
一人来ました
彼女は静かに鑑賞していました。
ブリューゲルの絵の前のベンチにすわり沈思黙考する女性。 -
きれいなステンドグラスがありました。
実際の窓ガラスに装着されています。
カタログの解説によるとパリのノートルダム寺院にあったもの。直径40cm
「受胎告知」の図柄です。
左が天使ガブリエルで右が聖母マリアです。 -
フリッツメイヤーヴァンデンベルグ
は42歳の若さで亡くなります。彼が10年足らずで集めたコレクションが母親のヘンリエットにより彼のコレクションの収蔵の為に建てられたこの家で展示されています。
収蔵作品の数は3000点を超えると言われています。
死亡の原因は落馬事故と伝えられています。 -
幼児虐殺
作者不詳
絵画の主題の一つ
ヘロデ王はベツレヘムに新しい王(イエスキリスト)が生まれたことを知りベツレヘムの2歳以下の男児を全員殺害させた(マタイ福音書2-16)
ブリューゲル(ウィーン美術史美術館)
ルーベンス(ミュンヘンピナコテーク)
があります。 -
3階への階段にはロープが渡してありました。
壁にはタペストリーが飾られていました。 -
マイヤーヴァンデンベルグ美術館のカタログです。子ども向けのブリューゲルの絵本と合わせて24.95ユーロでした。
美術館のHPです。
http://www.museummayervandenbergh.be/Museum_MayerVanDenBergh_EN -
Fritz Mayer van den Bergh
フリッツマイエルヴァンデンブルグ
1858〜1901
のレリーフです。
出入り口の右側の壁面に飾られています。
フリッツマイエルヴァンデンブルグのコレクションが展示されています。43歳で若くして死去した。そのコレクションは死後3年後の1903年に母親から建物を寄贈され、マイエルヴァンデンブルグミュージアムとして開館しました。
1956年からアントワープ市の市立美術館の一つとして運営されています。
ピーターブリューゲルの2作品大満足でした。 -
マイエルヴァンデンブルグミュージアムの入り口です。
小さな出入り口です。
美術眼というか審美感というか、あるいはアントワープという交易とダイヤモンドで栄えた都市のとてつもない財力について考えさせられました。
Mayer van den Bergh美術館作成の美術館紹介ビデオです
http://youtu.be/ZtBy53QmyKIマイヤー ヴァン デン ベルグ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
アントワープでも行列の出来る店があるので写しました。
焼き上がりのパンか、クッキーのようでした。
アントワープの人が行列を作ると言う事は特別の味なんでしょう。
4Tにもクチコミが載っていました。
食べてみれば良かったです。ベーカリー ゴーセンス パン屋
-
アントワープでも元気な店でした。
-
バーゲン中です。
この通りは「アントワープの銀座通り」です。
高級ブランドの店が多かったです。
みんなバーゲン中でした。
割引も大きくて女性客で賑やかでした。 -
電車がキャンセルになる危険性もあるので、コンビチケットでは、もうひとつ残っているのですが早く帰ることにしました。
-
奥にアントワープ中央駅が見えて来ました。
-
アントワープ駅と前の通りです。
-
アントワープ駅の中のロビーです。
-
iPhoneで撮影した動画です。
http://youtu.be/3JqljT8KrU4アントワープ中央駅 駅
-
アントワープ中央駅のプラットホームに降りる階段です。
機関銃装備の兵隊が要所要所に配備されていました。
ここはプラットホームの数が多いです。
急に変更される場合も多いので注意が必要です。 -
帰りは
早めに帰りました
ホームの電光表示の写真です
14:17アントワープ発
15:15ブリュッセル着
1等でシニアで往復13ユーロの切符を買いました
行きも帰りも普通車でした
普通車は6ユーロです -
ホテルに戻ってから
グランプラスの辺りを歩きました。
レストランがたくさんありますがどこも客がいませんでした。
シェレオンの写真です。
この角の行き止まりの道の右側に
小便少女があります
見ている観光客は楽しそうでした。
iPhoneの動画です。
https://youtu.be/ynt9qrAxR4Yシェレオン 地元の料理
-
いつもなら大混雑の通りも
閑古鳥が泣いています -
10年前に来た
Vincent
閉店か臨時休業か?
やっていませんでした。
ポルトガルのタイルの内装でした。
大衆的な値段で
美味しい店でしたが残念でした。 -
テーブルと椅子が置いてあります。
客が少ないので臨時休業でしょうか? -
もう一軒たずねて見ました。
Les Chapeliers
グランパレの角の店です。
広場側と通り側と二つ入り口があります。
ここは、やってました。
写真は10年前のものです。
これを見せたら古株のウェイターがとても喜んでいました。
店の看板が紅いネオンに変わっていました。 -
お店の中も変わっていませんでした。
2階のトイレも同じでした。 -
オススメのビールです。
無事にアントワープから戻れました。
泡の細かいビールが美味しかったです。
遅い昼食になりました。 -
ムール貝を注文しました。味付けはニンニク入れて貰いました。
調理時間がかなり長くてずいぶん待たされました。その間を利用して、今日のアントワープ日帰り旅行の写真をiMovieでスライドショーにまとめました。
http://youtu.be/QVR9nO-GQgI
この店Wi-Fi使えます。従業員にパスワードを聞いて下さい。
この時期は貝の身が小さいようです。
ビール含めて27ユーロで30ユーロ払いました。ムール貝美味しかったです。
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この旅行記へのコメント (6)
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- わきさん 2017/10/06 21:38:54
- アントワープはバロックとルーベンス
- こんばんは。
本格的な、ルーベンスの旅行記を
拝見しています。
画家とは思えないほどに几帳面で
礼儀正しかったと言われるルーベンス、
まざまざと見せていただいた感じです。
生涯に千作以上作品を作っていたのでは
ないのかと思います。
当方、何年か前、ウイーンで、
国立美術館だったと思いますが、
ルーベンスの何作か見て、
正に未だに生きている、
作品群、
魂を吸い取られたかと思うほど
ふらふらになったことが蘇りました。
あとは、本物のキリストの降架を
いつか拝見できればと思っておるところです。
ありがとうございました。
わき
- norio2boさん からの返信 2017/10/10 17:18:46
- RE: アントワープはバロックとルーベンス
- わきさん
コメントありがとうございます
旅行記楽しみに拝見しています
みなさんの旅行記と比べると出来の悪い自分の旅行記です
今後ともよろしくお付き合いのほどお願いします。
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- duc teruさん 2017/04/04 19:23:26
- ご訪問ご投票ありがとうございました。
- 貴記を拝見して愚作の拙劣さに赤面しました。
ブリューゲルへの探求の旅には敬意を表します。勉強になりました。
今回はコメントのない、下手な写真の羅列にもご投票いただき、感激しております
重ねてお礼申し上げます、
この後このChaudenayの村歩きもコメントは省いて進めるつもりです、ブルゴーニュの素朴なおしゃれが伝わればと思っています。
またお邪魔します。
duc teru
- norio2boさん からの返信 2017/04/04 23:15:30
- RE: ご訪問ご投票ありがとうございました。
- duc teru さん
拙い旅行記に過分のコメントを頂き恐縮しております。
旅行の計画と旅行そのものと旅行記作りと
4Tのみなさんの旅行記の拝見が楽しみです。
パソコンはあまり開けずにiPhoneで何でもこなしています。
4TもiPhoneですが、写真のアップが一枚づつしか出来ないのが難点です。
いつも旅行記を楽しみに拝見しております。
今後ともよろしくお付き合いの程お願いします。
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- おかんさん 2016/08/26 00:37:15
- 旅行記に訪問ありがとうございます
- 10日ほど前にアントワープに行ってきました。ルーベンスの家が早すぎて開いていなくて帰りに寄るつもりが、ワッフルを食べていて閉まってしまいました。norio2boさんの旅行記を見て、ワッフルなんか食べてないで行けばよかったと思いました。ブリュッセルもアントワープも駅に軍人の警備はありましたが、普通に戻っていました。ブリュッセルから40分で行けました。
- norio2boさん からの返信 2016/08/26 10:27:38
- RE: 旅行記に訪問ありがとうございます
- おかんさん様
メールありがとうございます!
アントワープは美しいところでした。
警戒レベル3で落ち着かない旅行でした。
ブリュッセルからのアントワープとブリュージュは良かったです。
一人旅でした。
次回は妻を説得して、連れていって見たいと思っています。
月末から、ナポリへ一週間です。
いつもオフラインのスマホでナビゲーションしています。
今回は、4Tの方からアドバイスを貰い、SIMを現地で買おうと思っています。
ナポリからフェリーでイスキア島というのがあります。
アランドロンの映画の太陽がいっぱいの最終シーンのロケ地です。
今後ともよろしくお願いします。
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