悪天候に振り回された離島航路旅・その11.特別急行列車から市電まで‥鹿児島の鉄道に乗りまくろう

8:26
おはようございます。
鹿児島に滞在中‥
今日は午前中半日フリーです。

さて、どうしようか‥

ホテルに荷物を預けて、鹿児島中央駅にやって来ました。

先日、非鉄！と意気ごみ、日本縦断(非鉄達成失敗しましたが‥)を強行！
いかにも4トラ鉄道組合を脱退(知らぬ間に加盟させられた経緯もあるのだが‥)するような仕草を見せ、4トラ鉄道組合員の皆様に無礼な事をしてしまった(笑)。

今日は、鹿児島の鉄道を視察取材すると言う事でお許し願いたい。
そもそも、4トラ鉄道組合って誰が言い出しっぺなんだ？

駅構内に入って、まず目に飛び込んだのは‥
国鉄時代から活躍している415系電車だ。

かつて常磐線で活躍していた415系電車が鹿児島で活躍しているらしい。
(4トラ鉄道組合員.とのっち氏談)

おぉ～

こっちにはキハ47形が並んでいるではないか。
国鉄時代から活躍しているディーゼルカーが並ぶ姿は、平成29年3月のダイヤ改正で烏山線のキハ40形が消滅して以来、首都圏では見られなくなった。
カシャ.カシャ！

左は、817系電車。
この電車は走行する際の1両あたりの消費電力が415系の半分程度(53%)とエコなんです。
技術の進歩を実感しますね。

右は、783系電車。
ハイパーサルーンの愛称を持つ、特急用電車です。
国鉄分割民営化後のJRグループ初の新型特急車両として、昭和63年3月13日にデビューしたそうです。

なんと！
私が乗る列車はコチラなんです。

①JR九州:特急6006M きりしま6号.宮崎行
鹿児島中央.8:49→国分.9:24
[乗]JR九州:モハ783-8

実は、鹿児島中央→国分の乗車券と特急券を買ったのだ。

国分までだと、自由席特急券が特定料金の300円と知りました。
JR九州の特急列車に乗るなんて、関東人民の私には滅多にできない事です。
国分に行きましょう。

鹿児島中央→国分は33.7kmです。

グリーン車。
2+1のゆとりあるワイドシートです。
私には乗る資格がありません。

こちらは普通車です。
783系は車両中央にドアがあって、A室・B室とわけており、他では見られない構造となっています。

では‥
乗るぜ、783系.特急きりしま6号！
鹿児島中央→国分.35分の鉄旅に挑みます。

私が乗る資格があるのは、普通車自由席です。
2号車B室に乗りましょう。

隅っこ愛好家オキニの席‥
2号車B室.11A席。
ここにします。

着席した筆者。

8:49
ドゥンドゥン.ドゥーン♪←こんなチャイムだったような‥
JR九州をご利用くださいまして、ありがとうございます。
宮崎行.特急きりしま6号です。
とまります駅は、鹿児島.加治木.隼人.国分‥

特別急行.きりしま6号 宮崎行は、定刻に鹿児島中央を発車いたしました。
さぁ、国分まで35分の鉄旅が始まりましたよ。

宮崎行.進行方向右側の席からは、鹿児島湾(錦江湾)が見えますよ。

桜島‥
日本四大火山のひとつだそうだ。
今日は雲に隠れちゃっていますね。

きっぷはここに入れておける。
忘れないようにしなくては‥

鹿児島湾(錦江湾)と国道10号線に沿って、列車は日豊本線を快走します。

鹿児島県内では、鹿児島湾のことを錦江湾と呼び、この名称が浸透しているそうです。
私は鹿児島県民ではありませんが、錦江湾派なので、あえてこの名称を記述させて頂いております。

田んぼが広がる一帯を走り‥

9:24
鹿児島中央から35分。
定刻に国分に到着しました。

私の出資額で乗れるのは、ココまで‥
名残惜しいですが、下車しました。

乗って来た列車を見送ります。
さいなら。

9:26
国分駅前‥
何もありませんね。

国分駅は、昭和4年11月24日に開業しました。

では、歩きましょう。

駅前の祠‥
小さな祠ですが、立派な屋根に覆われています。

旅の安全を祈願して‥
パンパン.礼。

歩いても、何もありませんね。

舞鶴館。
国分の駅前旅館です。

9:32
わずか6分で国分駅に戻って来てしまいました。
早っ！

駅舎内。
国分の名産品「黒酢」が展示してありました。

霧島市の広報を頂きました。

ここは以前、国分市でしたが、平成17年11月7日、国分市と姶良郡溝辺町・横川町・牧園町・霧島町・隼人町・福山町の1市6町が合併して霧島市となりました。
鹿児島県でも2番目の人口規模を有する市なんだそうです。

さて、鹿児島中央に向かいましょう。

普通6939M.鹿児島中央行‥
415系電車ですよ。

これに乗るぜ！
～と、見せかけて‥

ジャン！
奮発して、鹿児島中央までの特急券も買っておいたのだ。
300円だけど‥

鹿児島中央まで特急に乗り、指宿枕崎線の谷山へ移動します。

そう言えば、日豊本線と言ったら、特急.にちりん(博多⇔西鹿児島)が、博多から大分・宮崎を経由して545kmをはるばる走って来たんだけど、今は鹿児島まで来なくなって、特急.きりしま(宮崎⇔鹿児島中央)になったのね。

ここで、列車を待ちましょう。

このホームの右側は、JR発足の18日前.昭和62年3月14日に廃止となった国鉄大隅線(国分-志布志 98.3km)のホームとなっていたようです。

あっ、来ましたよ。

9:48
おっ！
今度は787系電車ですね。
JR九州のフラッグシップトレインとして平成4年にデビューした特急用車両なんだそうです。
では、乗りましょう。

②JR九州:特急6005M きりしま5号.鹿児島中央行
国分.9:49→鹿児島中央.10:25
[乗]JR九州:モハ786-102

発車しました。

国分よ。
さらばじゃ。

自由席なので座れるか心配でしたが、予想に反してガラガラでした。

座席にあるARIAKEのエンブレム‥
かつて、特急.有明(現.大牟田→博多)で運用していた頃の名残です。
特急.有明と言ったら、昔は鹿児島本線の博多⇔西鹿児島を結ぶ看板列車だったけど、九州新幹線の開通でその名もすっかり廃れてしまいました。

300円で特急列車を堪能する筆者。

加治木に停車。
肥薩線の特急8022D はやとの風2号.吉松行と列車交換。

別府川を渡ります、
奥に桜島が見えます。

以前あったビュッフェは、とっくの昔に姿を消し、清涼飲料水の自販機があるだけになりました。

JR九州の列車に描かれている「AROUND THE KYUSHU」。
訳すと「九州周辺の都市間」らしい。

車内自販機で、九州産みかんジュースを購入。

九州産みかんジュース‥130円

鹿児島湾(錦江湾)に沿って列車は快走します。
桜島とのコントラストがすばらしい。

遠くに鹿児島の街が見えてきました。

ここで海岸線は終わりです。
内陸部に入り‥

10:27
国分から36分。
終点.鹿児島中央に到着しました。

今更だけど‥
乗ったぜ、787系.特急きりしま5号！
30分たらずだったけど、乗って良かった。

JR九州の視察取材とならば、熊本在住の4トラベラー.とのっち鉄道科主任教諭に報告をしなくては‥
787系の画像と視察報告論文をメールで送信。

反対側からも撮影しておこう。
カシャ。

次に乗るのは、指宿枕崎線.キハ47形だ。
あのロングシートの奴でなくて良かった。

③JR九州:普通1335D.山川行
鹿児島中央.10:49→谷山.11:02
[乗]JR九州:キハ47-9042

長い？4両編成かと思ったら、前2両は切り離されて回送されていった。

4両編成が長いか短いかは、地域によって異なる。
私が住む地域では「短い10両編成」とアナウンスされます。

乗るよ、キハ！
ここでも儀式はかかせない。

ご覧になられる方が鉄道組合員ばかりとは限らないので説明を‥
キハとは車両を表す記号で、キは気動車・ハは普通車を表します。
組合員以外の方には、面白くない内容で申し訳ございません。

車内はクロスシート。
オールロングシートでなくて良かった。

10:51
定刻に鹿児島中央を発車。

グオォォー
ディーゼル音がたまらない。

鹿児島市電に沿って並走。
何か来ないかと、カメラを構えていたが、市電は来なかった。

11:02
鹿児島中央から13分。
あっという間に、谷山に到着。

谷山駅。
非電化ローカル線の駅には見えない。
新幹線の駅みたいだ。

次に乗るのは、鹿児島市電です。
JR谷山駅と市電谷山電停は、700m離れています。
両駅をつなぐ構想があったらしいのですが、実現はしていません。
てな訳で、歩きましょう。

11:13
おっ！
さつまあげを揚げているお店を発見！
「つけあげの立山」です。

このお店‥なんか気になるな。
ちょっと、寄っていきましょう。

ビンゴ！でした。

このお店は、昔ながらの青魚メインの'つけあげ'を作り続けている名店でした。
ちなみに'つけあげ'とはさつま揚げのことです。
鹿児島市南部の谷山地区に店を構えて70年ほどだそうで、創業時は鮮魚店でしたが、現在は'つけあげ'だけを製造販売しているそうです。

ガラスケースが鮮魚店だった頃の名残を偲ばせていますね。
棒揚げ/人参揚げ/牛蒡揚げ.と、3種類(各108円)の'つけあげ'があるそうなので、各2個ずつ購入しました。
こりゃ、焼酎に合いそうだ。

11:15
JR谷山駅から700m.徒歩約10分。
鹿児島市電.谷山電停に着きました。

次は、通称「市電」と呼ばれる鹿児島市交通局の路面電車に乗りましょう。
大正元年、ここ谷山⇔武之橋で運行を開始した鹿児島電気軌道が、鹿児島市交通局の前身であり、昭和3年7月に鹿児島市が鹿児島電気軌道を買収し、鹿児島市電気局として発足したそうです。

谷山電停は、日本最南端の電停だそうです。

最〇端愛好家の私としてはうれしいスポットです。
日本最南端の駅は、指宿枕崎線の西大山駅が、沖縄ゆいレールの赤嶺駅に座を奪われてしまったが、奄美や沖縄に路面電車が開業しない限り、日本最南端の電停の地位は守れるでしょう。

ホームが狭いからなのか？
電車が斜めに並んでいます。

左の電車は、2110形。
JR九州鹿児島車両所が製作し平成3年にデビュー。
3両が製造され、それぞれの車両には鹿児島市の友好都市のラッピングが施されており、この2113号機は中国の都市「長沙」仕様になっています。

コチラは9500形。
平成7年にアルナ工機が上部車体を新造し、足回りは800形の再利用して登場した車両なんだそうです。

次に発車する電車はコチラのようです。
谷山からの電車は1系統で鹿児島駅前行となります。
では、乗りましょう。

④鹿児島市電:1系統.鹿児島駅前行
谷山電停.11:18→高見馬場.11:44
[乗]鹿児島市交通局:9502

鹿児島の精肉販売業者.ナンチク.が前面を飾っています。
よく見たら、牛ですね。
一瞬、くまモンかと思った‥

運転席。
シンプルですね。

芝生の上を電車がトコトコ走ります。

これは、平成16年開始の軌道敷緑化整備事業で、市民に好評なのと、ヒートアイランドへの対策効果が確認されたことなどから、平成30年時点では路面でない専用軌道区間(涙橋⇔谷山)以外の緑化が完了しているそうです。
延びた芝は、500形電車を改造した世界初の「芝刈り電車」が緑化軌道のメンテナンスするそうです。

又、昭和63年から平成4年にかけて行われたセンターポール化事業では、架線に遮られた空の景観を取り戻したばかりでなく、無理な右折車を減少させることにも成功し、定時運行が可能となり、利便性が向上、市電部門を黒字へ転換させたそうです。

鹿児島市電、なかなかやりますな。

11:43
谷山から26分。
高見馬場で下車します。

前の電車に追いつく。
これも、路面電車の面白いところだ。

あの電車は、鹿児島市電の最新形式の7500形ですね。
平成29年3月から導入された2連接超低床電車で、愛称は「ユートラムⅢ」。
とあるサイトによると、アルナ車両リトルダンサーシリーズ 新型「タイプ X」とありました。
そこまでの専門知識が私にはないのですが、なんかカッコいい名称ですね。

交差点に電車とバスが入り混じる光景。
私の地元、神奈川県では見られない。
撮影しておこう。
カシャ.カシャ。

鹿児島市電の路線数は下記4本あります。

・市内第一期線（武之橋～高見馬場～鹿児島駅前）3.0km
・市内第二期線（高見馬場～鹿児島中央駅前）1.0km
・谷山線（武之橋～谷山）6.4km
・唐湊線（鹿児島中央駅前～郡元）2.8km
※全線合計13.2km / 電停数35個所。

そして、この4本の路線から、1系統・2系統の2本の運転系統で運行されており、高見馬場- 鹿児島駅前は両系統が重複しています。

■1系統（鹿児島駅前 - 天文館通 - 高見馬場 - 武之橋 - 郡元 - 谷山）
■2系統（鹿児島駅前 - 天文館通 - 高見馬場 - 鹿児島中央駅前 - 郡元）

鹿児島市電の運賃は、全区間均一で大人 170円/小人 80円です。

さて、乗り換えすると運賃はどうなるのか？
群元または高見馬場で乗り換える時、現金の場合は運転士様から乗換券をもらう。
ICカードの場合はそのまま1時間以内に乗り換えると、通しの運賃で乗れると、思っていたのですが‥

谷山電停から乗車して鹿児島中央電停に行く場合、1系統.谷山→群元(乗換).2系統→鹿児島中央と、群元で乗換をすれば通し運賃170円で済みます。

しかし、私がとった行動‥1系統.谷山→高見馬場(乗換).2系統→鹿児島中央では、1系統.谷山→高見馬場で170円。
2系統.高見馬場→鹿児島中央で170円と、通し運賃にはならない事が判明。
少しでも長く乗ってやろうと、高見馬場まで乗ってしまい、倍の運賃を払う羽目に‥

ICカードなので、この時はわからなかったけど、後で鹿児島市交通局ホームぺージを見てわかりました。
でも、まぁいいか‥

高見馬場は乗換電停ですが、系統により電停の場所が異なります。

鹿児島中央駅に行く2系統電停は‥
あっ、あそこですね。
ちょうど、電車が来ていますよ。
しかし、信号が赤なので渡れません。

11:50
信号待ちしている間に電車は発車しちゃいました。
次の電車に乗りましょう。
やって来た電車は7000系です。

平成19年から導入された5連接超低床電車で、愛称は「ユートラムII」。
とあるサイトによると、アルナ車両リトルダンサーシリーズ 「リトルダンサーA5」型とありました。
鹿児島市電では、リトルダンサーシリーズが幅をきかせてきているんですね。

⑤鹿児島市電:2系統.郡元行
高見馬場.11:47→鹿児島中央駅前.11:55
[乗]鹿児島市交通局:7004

他の電車と比較して運転席が広いですね。
さすが、リトルダンサーシリーズだ。
椅子も他の電車が平社員用だとすると、この電車は部長クラスが座る椅子みたいだ。

この電車は、鹿児島市交通局.電車運転士様の中で上級クラスが乗務されると勝手に思いこむ私。

11:55
高見馬場から8分で、鹿児島中央駅前電停に到着。
アルナ車両リトルダンサーシリーズ 「リトルダンサーA5」型を下車します。

おおっ！
あっ、あれは‥

製造初年が昭和30年‥鹿児島市電.最古参形式の500形ですよ。
東洋工機電軌車両シリーズ「鉄太郎どん」と勝手に名付けよう。
ブオォォーと唸る吊かけモーター音がたまらない。
あれに乗りたかったな。

11:55
鹿児島中央駅に戻りました。
以上を持ちまして、鹿児島での鉄道視察を終了します。

なお、旅はまだまだ続きますが、続きは次回です。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうござました。

つづく。