船中6泊！ほぼ日本一周クルーズ・その5.新日本海フェリー「らいらっく」乗船記 (苫小牧～敦賀) 後編

ほぼ日本一周クルーズ‥
第2船は、新日本海フェリー「らいらっく」で、北海道苫小牧から福井県敦賀を目指す2泊3日の日本海クルーズに挑んでおります。

6:00
おはようございます。
旅の3日目、午前6時になりました。

苫小牧から約10時間。
只今、秋田県男鹿半島沖を航行中です。

6:10
朝食にしましょう。
昨日、千歳線長都駅近くのスーパーとセイコマートで買った食材です。
浜中産昆布入り海苔巻き、雪印ソフトカツゲン(北海道限定乳酸菌飲料)、北海道産もち米使用のお赤飯など、北海道の味を集めました。
北海道のお赤飯って甘納豆を使っているんですね。

北海道産もち米使用赤飯‥213円
浜中産昆布&山わさび巻き‥108円
長いアンドーナツ‥126円
ソフトカツゲン‥82円

朝食を食べた後は「フォワードサロン」へ‥
夜間航海時に閉ざされていたカーテンが開いていますね。

おぉ～
前方は、はるかかなたまで、海.海.海だよ。
～って、当たり前か。

神聖なる儀式に参列する為、甲板に出ました。

今日は海況が良く、快適なクルーズです。

7:03
そろそろ、姉妹船との反航の時間なんですが‥

あっ！
あれは‥

ズームしましょう。
来たぁー！ 来ました。
来ましたよ～。

昨夜23:05に新潟を出航し、秋田6:50出航を経由した姉妹船の「ゆうかり」18,229tです。

ボオォォォ～＃
先に「ゆうかり」が汽笛を鳴らしてエールを贈ってくれました。

そして‥
ブオォォォー＃
次に我々「らいらっく」が汽笛を鳴らしてエールを贈ります。

感動の一幕です。

7:04
反航の儀。

お～い！
よく見ると、アチラで儀式に参列しているのは、船尾にひとりだけ。
ちなみに、コチラもこの大切な儀式に参列しているのは、私一人だけなのです。
きっと、あの方も船好きで、出航・反航・接岸の儀式には必ず参列する、堅実なお方なのでしょう。←(筆者が勝手に儀式にしているだけだろうが/爆)。

さよならぁ～
「ゆうかり」が、苫小牧に着くのは、今日の夕方17:20です。

7:10
本航海は、苫小牧～秋田～新潟～敦賀/航海距離‥約580マイル(約1,074km) 航海時間34時間の船旅です。

7:10
本船はまもなく、秋田港に入港いたします。

神聖なる接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。
またか、と思われるかもしれませんが、お付き合い願います。

左舷に接岸地点となる、秋田港中島埠頭が見えてきました。

面舵いっぱい！
アイアイサー。

スラスター左いっぱい！
ゴゴゴゴォー

※「面舵いっぱい」は、船の舵を右に目いっぱい取り、進行方向を右に向けること。
※スタン左いっぱい→スタンスラスターを左全開する号令。
※スタンスラスターとは船舶の推進装置の一部で、船を横方向に動かすために船尾横方向に向けたスクリューのことを意味します。

船長・機関長・航海士・機関士・甲板員の巧みなチームワーク。
狭い湾内で、船長199mの巨大な船体を時計回りに180度.回頭させています。
今、接岸地点が船尾の真後ろに来たところです。

回頭完了。
接岸体制に入りました。

ホーサーがビットにつながれました。

※ホーサー‥係留用ロープ
※ビット‥係留用鉄杭

7:38
接岸完了。
パチパチパチ‥

北海道から物資を載せたトラックが下船していきます。
日本の物流を支えるトラックドライバー様。
目的地までの無事と安全を心から、ご祈願申し上げます。

家畜を載せたトラックも下船します。

- 唄 -
ある晴れた　秋田港♪
フェリーから　降りる道♪

トラックが　ゴトゴト♪
お牛を　乗せてゆく♪
かわいいお牛　売られて行くよ～♪
悲しそうなひとみで　見ているよ♪
ドナ　ドナ　ドナ　ドナ～♪
お牛を　乗せて～♪
ドナ　ドナ　ドナ　ドナ～♪
フェリーが　ゆれる♪

おもわず、口ずさんでしまった。

さぁ、続いて秋田からのトラックが乗船します。

8:38
レッコー

定刻より8分遅れて‥
ホーサーがビットから外されました。

※レッコー‥出航の合図、レッツゴーの略。

ゴゴゴゴォー

巨大な船体が岸壁から離れていきます。

秋田よ。
さらばじゃ。

次の寄港地.新潟まで、139マイル(224km) 7時間5分です。

さて、新日本海フェリーでは、船内クイズラリーが開催されるんです。

船内に隠されている5問のクイズに全問正解すると、全問正解者から3名に景品が貰えるそうです。
ここは、船好きとしての知識が問われますね。
ヨシッ！気合い入れていきましょう。

9:15
クイズラリーを終えて、解答用紙を投函箱に入れました。
さぁ、全問正解なるか？

朝風呂に入り‥

10:15
湯上りの一杯！
昨日、キリンビール北海道千歳工場を見学してタダ酒、いや、試飲をさせて頂いたので、キリン一番搾りと氷結にしました。

キリン一番搾り‥250円
氷結グレープフルーツ‥160円

では、大海原に向かって乾杯！
今日はクルーズに相応しいすばらしい天気だ。

北海道民熱愛？！マルちゃん「やきそば弁当」。
やきそばのほぐし湯で中華スープもできちゃう優れもの。
昭和50年販売開始以来.北海道限定販売のロングセラー商品で、長都のスーパーで買いましたが、新日本海フェリーの船内売店でも販売しております。

本州では同じくマルちゃんから「やきそばバゴーン」と言う商品名で昭和54年に販売開始され、当時は神奈川県でも販売されたのですが、今は東北/信越地区限定販売なんだそうです。
ちなみにバゴーンはわかめスープ。
また、麺やソースも双方微妙に違うようです。
へえ～

やきそば弁当‥99円

11:08
苫小牧出航から15時間15分。
敦賀まで残り18時間22分。
まだ、半分来ていませんね。
今、どの辺りかと申しますと‥

11:08
秋田/山形県境沖ですね。
鳥海山が正面に見えるようです。

甲板に出てみると‥

おっ！
見えますね。

ズームしてみましょう。
日本百名山の一座である、鳥海山(2,236m)です。

登ってみたい山のひとつなんですが、なかなか行けません。

くどいようですが、前方は、はるかかなたまで、海.海.海です。
忙しい地上の生活を忘れて、ボ～と水平線を眺めながら贅沢な時間を味わいましょう。

11:20
ちょっと、昼寝をしましょう。
ZZZ‥

13:20
ふわぁ～
よく寝ました。
ぶらっと、案内所の前の掲示版を見ると‥

おおぉ！
船内クイズラリー全問正解し、景品が当選しましたよ。

わ～い！
'らいらっくバター飴'を頂きました。
そう言えば、以前 'フェリーしらかば' (新潟～苫小牧)に乗船した時も景品(北海道バタークッキー)を頂きました。
新日本海フェリー様、心から感謝申しあげます。

'フェリーしらかば' は平成29年6月27日をもって引退し、苫小牧-秋田-新潟-敦賀航路を、本船'らいらっく'が引き継ぎました。

13:22
山形県.飛島が見えます。
飛島は酒田港から北西39kmの沖合に浮かぶ、面積 2.75平方km・周囲 10.2kmの山形県唯一の有人島なんだそうです。

雄大な日本海。
航海速力22.7ノット(42km/h)で航行中です。

13:26
右側にうっすらと、佐渡ヶ島が見えてきました。

あっ！
あれは‥

ズームしてみましょう。
新潟を12:00に出航した、新潟-小樽航路に就航する、新日本海フェリー「らべんだあ」か「あざりあ」のようですね。
私のカメラでは、これが限界です。

13:47
苫小牧から約18時間。
新潟県村上沖を航行中です。

船室でぼんやりする筆者。
こうしてゴロゴロしながら、ぼんやりできるのも船旅の醍醐味。

15:02
苫小牧から19時間
秋田から6時間24分。
新潟港に入港します。

神聖な接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

接岸地点となる、新潟港.山の下埠頭(右の岸壁)が至近距離に入りました。

全長367kmを誇る、日本一長い河川'信濃川'(長野県内は千曲川)の河口です。
左に佐渡汽船フェリーのターミナルがあります。

狭い湾内で180度回頭し、接岸体制に入りました。

あっ！
高速船がこっちに向かって来ていますよ。

ズームしてみましょう。

佐渡汽船のジェットフォイル「つばさ」164tですね。
佐渡航路に就航し、新潟-両津を1時間5分で結びます。

あぁ、楽しい船旅が‥
いや、まだ終わらないよ。

ホーサーがビットにつながれました。

15:34
接岸完了。
パチパチパチ‥

「らいらっく」は新潟港に1時間停泊します。
接岸の儀式と出航の儀(単に眺めるだけ)の神聖なる儀式の途中でありますが‥

お茶にしましょう。
大正十年創業.札幌の菓子メーカー「千秋庵」のお菓子と福島県郡山銘菓ままどおる&ゆべしのコラボです。

ノースマン‥170円
昭和49年に発売されたノースマンはグルメの大地、北海道を代表する銘菓です。
北海道産の小豆を使用したこし餡をパイで包み、甘さをおさえ、しっとりとした口あたりに仕上げました。

月の石‥170円
ふんわりと焼き上げたカスティラで北海道産のブルーベリージャムをサンドし、職人の手でひとつひとつホワイトチョコ(準チョコレート)のコーティングをしました。なめらかな舌触りと、中の甘酸っぱいブルーベリージャムがマッチした人気商品です。

かんのや.ゆべし
十万石.ままどおる
ホットコーヒー

16:20
そろそろ時間なので、甲板へ‥
出航の儀(単に眺めるだけ)に参列しましょう。

ちょうど、佐渡汽船の「おけさ丸」5,862t が、両津に向けて出航していきました。
新潟-両津を2時間20分で結びます。

16:35
定刻より5分遅れで‥
ホーサーがビットから外されました。

ゴゴゴゴォー

新潟よ。
さらばじゃ。

次は最終寄港地の敦賀です。

17:13
新潟港を出航した「らいらっく」は進路を南西にとります。
敦賀まで残り12時間17分です。

17:33
夕食の前にもうひと風呂浴びておきましょう。

本日の風呂3回目‥
食っちゃ寝、食っちゃ寝、風呂三昧。
これだから、船旅はやめられない。

17:58
いい湯でした。
左舷から見えるのは本土です。
ちょうど、弥彦山の辺りです。

そして、右舷には佐渡ヶ島の全容が見えてきました。
今日は夕日に期待できそうですね。

18:00
お腹すきましたね。
夕食は、船内レストラン「Tahiti」でとりましょう。

おかずがたくさん並んで迷っちゃいますね。
近年、フェリーではバイキングスタイルが増える中、新日本海フェリーはカフェテリアスタイルとなっています。

さぁ、何を食べようかな‥

色々な料理が並んでいて迷いますが、新日本海フェリーに乗ったら、やっぱりディナーは特製ビーフシチューがおススメです。
ちなみに、日本海フェリー特製ビーフシチューは夕食人気ランキング1位です。
デミグラスソースは自家製ブレンド、自慢の一品なんですよ。

寄港地である新潟県から長岡市名物の栃尾油揚げ、苫小牧特産ほっき貝も添えて、ちょっとした名物ディナーになりました。

買ってきたものですが、札幌市豊平区日糧製パンの食パンも頂きます。

特製ビーフシチュー‥700円
栃尾油揚げ‥300円
ほっき貝小鉢‥300円
絹艶北海道パン‥113円

ビーフシチューのソースは、パンでふき取って残さず食べましょう。
昭和時代、小学校の給食でやりました。
今はやらないんだろうな。

18:33
日本海の夕日を眺めに甲板に出てみると‥
ちょうど良いタイミングですね。

今日の日没は18:44です。

真っ赤な夕日です。
お日さまは日本海でなく、佐渡ヶ島に落ちていくようです。

あと、少し‥

18:41
おしまい。
パチパチパチ‥

赤く染まる日本海。
すばらしい。

毎度で恐縮ですが、黄昏る筆者。

19:08
佐渡ヶ島が離れていき、暗くなってきました。

19:45
本航海、二度目の夜です。

今、国内フェリーで2泊できるのは‥
新日本海フェリー(苫小牧～秋田～新潟～敦賀)34時間。
太平洋フェリー(苫小牧～仙台～名古屋)41時間。
東九オーシャンフェリー(東京～徳島～北九州)33時間50分。
上記3航路です。

19:47
新潟から3時間10分。
新潟県上越市沖を航行中。

21:15
夜食にしましょう。
苫小牧で食べられなかった味噌ラーメンと、北海道限定飲料.ナポリンのサワー(酒)を頂きましょう。

札幌濃厚味噌ラーメン‥199円
ナポリンサワー‥160円

船旅ではカップ麺。
アハハ、変な顔。

22:13
新潟から5時間43分。
能登半島.石川県輪島沖を航行中です。

22:30
明日は早朝に敦賀に着きます。
てな訳で、もう寝ましょう。
ZZZ‥

5:01
おはようございます。
4日目の朝.午前5時です。
本船は定刻5:30に、敦賀新港に到着すると案内がありました。

甲板に出てみると‥
穏やかな敦賀湾を航行していました。

5:08
静寂な雰囲気に包みこまれる中、敦賀港が見えています。

敦賀港沖合には、敦賀-苫小牧航路(直行便)に就航する 「すいせん」17,382t が停泊中。

おやっ？
苫小牧行直行便、この時間は、能登半島猿山岬沖を航海していて、敦賀にいるはずじゃないのですが‥
ちなみに直行便の船舶は、敦賀-苫小牧.948kmを30ノット(約55km/h)の速さで突き進むので、所要時間19時間と、経由便より14時間も速いんです。

★私の乗船記↓
第3回日本縦断‥鈍行列車とフェリー旅・その4 新日本海フェリーすいせん乗船記(苫小牧～敦賀)。
https://4travel.jp/travelogue/11122146

神聖なる接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

接岸する敦賀新港が至近距離に入りました。
ここで、巨大な船体を180度回頭させます。

回頭完了。
後進で接岸体制に入りました。

あぁ、楽しい船旅が終わっちゃうよ～

ホーサーがビットにつながれました。

5:25
接岸完了。
パチパチパチ‥

苫小牧～秋田～新潟～敦賀/航海距離‥約580マイル(約1,074km) 34時間の航海が終わりました。
なんだか、あっと言う間でしたね。

「らいらっく」よ。
お疲れ様でした。

5:30
では、名残惜しいですが、下船しましょう。

敦賀へようこそ！
はい、34時間かけてやって来ましたよ。

さて、船中6泊のクルーズはまだまだ続きますが、続きは次回です。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。