まるごと青森旅・その17.本州最北の鉄路.大湊線ローカル列車の旅

9:16
旅は8日目になりました。
まず、やって来たのは‥
昭和41年開業、53年の歴史を誇る「吉田ベーカリー大畑店」です。
お昼の食材をコチラで仕入れていきましょう。

【追記】
さて、地元に親しまれて来たこのお店‥
残念な事に令和元年12月31日をもって閉店されたそうです。

「下北ハイヤー」
鉄道がなくなった大畑で、バスに続いて重要な交通機関です。

9:21
「下北交通 大畑駅跡」
平成13年に廃止となった、下北交通大畑線の駅舎です。
今は「下北交通大畑出張所」として使われており、バス乗務員の出退勤点呼場とバス待合室があります。

元改札口には、ステンレス製のラッチが残っていますね。

駅構内は線路や車庫が当時の姿で残っています。

これは、「大畑線キハ85動態保存会」が、昨今の古き良き鉄道文化遺産が消滅していくのを見過ごすことができず、何らかの形でどこかの車両を動態保存が出来ないかと模索し、数回の下北交通とのやり取りのなか、下北交通白濱社長のご英断により平成13年11月1日をもって正式に動態保存が実現し、現在の土地・施設所有会社「株式会社柏翠」様のご好意により今も動態保存を存続させておられるとのことです。

「大畑線キハ85動態保存会」によって、車庫には下北交通で活躍した車両（キハ85形・旧国鉄キハ22形）が動態保存されていています。
2020年は、5月～10月の第3日曜日に運転会が行われるそうです。
ちなみに、残念ながら運転日以外の車両の見学はできません。

↓NPO法人GEMBU「大畑線キハ85動態保存会」
http://www.kiha22.com/index.html

18キロポスト。
下北交通大畑線は、下北-大畑18キロで営業運転を行っていました。
終点の証が今も残っています。

昨日行かなかった大間方面へ歩いてみましょう。

おっ！
けっこう長いぞ。

着きました。
下北交通大畑線が廃止される平成13年までは、鉄路の本州最北の終点だった場所です。

この先、大間へ鉄道を通す工事が行われましたが、昭和18年に工事が中止となってしまいました。

では、戻りましょう。

ポイントを切り替える転轍器が残っています。
これは手動タイプで、レバーを反対方向に向けてポイントを切り替えます。

昔懐かしい、腕木式信号機。
花輪線/新屋新町駅と八戸線にあった腕木式信号機を設置し、駅から信号を転換できるようにしたそうです。

駅舎に戻りました。

おっ！
ポストカードの販売があるんですね。

欲しいので、事務所にいる運行管理者らしき下北交通職員に伺ったら‥

露骨に嫌な顔をしながら、「日本語読めないの？」と、窓口の表記を指差してきました。

そこには‥
「この運転については、一切（株）下北交通は、関係がありません。直接問い合わせはしないでください。」
‥と、ありました。

私は運転については聞いていないのですが、下北交通職員は、何度も同じことを聞かれるとみえ、嫌気がさしているようでした。

ポストカードの販売も含めて下北交通は無関係なので、職員には聞かない方が無難です。
なんか、まぎわらしいので、このポストカードも運転日以外は、引っ込めておいて欲しいですね。

9:33
鉄道が廃止されたので、バスで下北駅に移動しましょう。

下北交通:下北駅行
大畑駅.9:40→下北駅.10:31
※運賃.930円

沿線には、下北交通大畑線の遺構が残っています。

10:37
大畑駅から50分。
下北駅に着きました。

乗る列車まで時間があるので、駅前にある「下北物産協会/おみやげ広場」を覗いてみましょう。

下記のお土産品を購入しました。

①やなぎや;欧風銘菓おおみなと‥540円。
大湊の菓子店「やなぎや」が誇る第20回全国菓子大博覧会大臣賞受賞商品。
生クリームやはちみつを加えたキャラメルヌガーとアーモンドをのせ、二度焼きした人気の高いクッキーです。

②魚忠;大間まぐろ缶詰‥650円
大間のまぐろ卸業「魚忠」の商品。
大間産本まぐろの身+血合いを生姜と一緒に醤油で煮込んだ、まぐろ醤油甘辛煮です。

③正根商事;天然わかめ(乾燥40g)‥562円
大間産とろろ昆布などを製造販売する「正根商事」の商品。
津軽海峡の荒波で育った天然わかめを乾燥させた無添加食品です。

④長宝水産;大間まぐろカレー‥616円。
大間の長宝丸を営む「長宝水産」の商品。
大間のマグロを贅沢にもカレーに使用し、青森の名産りんごとわかめもプラスされた、ご当地カレーです。

⑤正根商事;天然ねばりとろろ‥324円
こちらも、大間産とろろ昆布などを製造販売する「正根商事」の商品。
大間で採れた天然昆布を原料とし、加工された逸品です。

⑥鮪のかま炙り焼き‥698円
この旅行記を執筆中、静岡県焼津産マグロと判明！
そうとは知らず、実家へ'津軽海峡のまぐろ'と、持っていき、みんな「さすが、津軽海峡のまぐろだね←(大間と思い込んでいる)」と言って食べた、我が一族でした。(笑)

11:00
「下北駅」
本州最北の駅です。
下北交通大畑線廃止後に駅前が整備され、平成21年に新駅舎となりました。

ここで、青春1きっぷの登場です。

最後の1回は、JR大湊線.下北駅で改札されました。

待合室には十数名の乗客がいました。
ここは、海側の席をキープしたい所ですが、予定している11:53発の上り列車(快速.青森行)に乗車したら海側の席は座れない可能性が高いと判断しました。

11:08
そこで、乗り放題の'青春18きっぷ'の強みを生かして下り大湊行に乗ることにしました。

これから乗る'下り大湊行.快速3225D'は、大湊駅に到着後、35分の折り返しで、'青森行.快速3230Dとなるのです。

②快速3225D しもきた.大湊行
下北.11:08→大湊.11:13

1区間なので、一番後ろに立っていきましょう。

新田名部川を渡ります。

11:14
下北から5分。
大湊に到着しました。

ここが、本州北の終着地点です。

大湊駅は折返し乗車ができないため、一度改札を出て駅舎をカシャ。

「大湊駅」
緯度では一つ手前の下北駅よりわずかに南に位置するため本州最北端の駅を名乗ることができず、「てっぺんの終着駅」という看板が駅玄関に取り付けられています。

速攻で写真を撮って、改札口に並びます。
私は‥

なんとトップ！
1番乗りです。
私が立つと、列ができはじめました。

11:39
無事に進行方向右側(海側)の進行方向席に座る事ができました。
そして、大湊駅の時点で海側の席は埋まってしまいました。

私の読みはズバリ当たりました。←(嘘.ホントはBTS様の旅行記で情報を得ていました。)

14:11　
大湊駅を定刻に発車。
大湊→青森 103km/1時間58分の鉄旅が始まりました。
再び、新田名部川を渡ります

③快速3230D しもきた.青森行
大湊.11:48→青森.13:46
[乗]JR東日本:キハ100-204

大湊線(はまなすベイライン)
野辺地-大湊を結ぶ58.4kmのローカル線です。
ずっと、海を眺めながら走るのかと思いきや‥
海から離れた所を走る方が多いです。

陸奥横浜に停車。
青森県上北郡横浜町に属します。
崎陽軒のシウマイ弁当ありませんでした。←(当たり前だろ)

大湊線は、海岸線から吹きつける西風が半端なく強いので、防風林が線路沿いに多くあります。

あっ！

海が近づいてきましたよ。

吹戸-有戸が大湊線のハイライト。
陸奥湾を眺めながら、列車は走ります。

しばらくすると‥
海が離れていきます。

下北半島も風が強い土地です。
沿線には、幾つかの風力発電所が有りました。

12:30
有戸駅を通過。
快速なので、ガンガン飛ばします。

12:38
野辺地に到着。
正面の林は、明治26年に造林した日本初の鉄道防雪林だそうです。

こちらで、青森発八戸行の列車に接続するので、20分ほど停車します。
八戸から新幹線で東京に向かうとみえる、大半の乗客が下車していきました。

お腹すきましたね。
昼食にしましょう。
大畑の吉田ベーカリーで、いくらおにぎりともうひとつを購入。
さて、右の緑の包みは何でしょう？

すじこおにぎり‥260円

正解は、サンドパンです。
吉田ベーカリーの特長は、注文を受けてからお好みの食パンサンドを作ってくれるんです。

サンドパン(アンバター)‥150円
サンドパン(ピーナッツ)‥140円

むつ市民のソウルフード「あんバター」です。

中はこんな感じ。
餡とバター(マーガリン)って相性が良いんですよね。

13:01
野辺地を発車しました。
進行方向が変わって、大湊線と分岐。
青い森鉄道線(旧東北本線)に入りました。

青い森鉄道.清水川→小湊にある小湊川橋梁を渡ります。

さて、私が使っている'青春18きっぷ'では、本来、青い森鉄道は別運賃になるのですが、JRの路線図から孤立してしまった大湊線や八戸線に乗り継ぐための救済措置として、青森-野辺地-八戸の相互移動でのみ、18きっぷでも利用することができます。
この特例のお陰で、野辺地→青森の1,050円が免除となり助かりました。

ちなみに、それ以外の駅で乗り降りした場合には、移動した全区間分の運賃を精算する必要があります。

貨物列車を牽引する電気機関車が並ぶ、青森貨物ターミナルが近づいて来ました。
次は、東青森です。

次は終点青森です。

あっ！
あの山は‥

ズームしてみましょう。
先日、登頂した八甲田山です。

13:48
大湊から1時間58分。
青森に到着。
青森での接続は5分です。
急げ！

拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづきます。