西日本フェリー旅・その3.阪九フェリー【つくし】乗船記(神戸～新門司)

17:00
皆様、こんにちは。
神戸六甲アイランドの、阪九フェリーターミナルにやって来ました。

今夜はフェリー船中泊です。
阪九フェリーの船旅を楽しみましょう。

乗船手続きの前に検温がありました。

夏期特別割引「かきトク割」で予約、乗船券を購入しました。
これは、2020年7月1日から8月31日まで、運賃/車両航送代が30%OFFとなり、船内で使える1,000円クーポンもついた、おトクなプランなんです。　　

阪九フェリー(神戸～新門司)
☆2等指定B‥かきトク割 6,230円
※阪九フェリー公式HPから予約しました。
→https://www.han9f.co.jp/

ここで恒例儀式を‥
乗るぜ、つくし！

ワクワクしてきましたね。

①阪九フェリー:つくし.新門司行
神戸六甲.18:30～(船中泊)～ 新門司.7:00

阪九フェリー 神戸-新門司航路は、新造船「やまと (2代目)」「せっつ」の2隻が就航したので、新造船乗船記になる予定だったのですが「せっつ」が整備に入っているので‥
本日の就航船は「つくし」です。

本船は、初代やまとの姉妹船として平成15年に就航した、阪九フェリー最古参の船舶です。
新造船.2代目やまとの就航により、つくしは2020年秋より貨物需要の高い泉大津 - 新門司航路に転配され週2往復の増便運航を担当する事となり、引退を免れたのですが、新型コロナウイルスに伴う旅客需要の減少を受け、その計画は断念。
つくしは、今後どうなってしまうのか？
これは、今回、乗っておいた方が良さそうです。

= つくし =.
総トン数‥13,353t
全長‥195 m
型幅‥26.4 m
船種‥フェリー
船籍‥日本 兵庫県神戸
所有/運用者‥阪九フェリー(株)
建造所‥三菱重工業下関造船所
就航‥平成15年11月29日

17:32
乗船開始となりました。
では、乗りましょう。

案内所で個室のキーを受け取る富裕層の上級船客の方々を一緒に、私もルームキーを受け取り、今夜の城へ向かいます。

2等指定B.042号室は‥
あっ、ここですね。
入りましょう。

中に入ると、左右にドアが並んでいます。

はい、042号室はコチラですよ。

2等指定B-042号室。
机とベッドがあるだけですが、阪九フェリーつくしは2等寝台でもシングル個室があるんです。

寝台灯にコンセント。
浴衣とスリッパも用意されていました。

★2等指定B/シングル(神戸ｰ新門司)‥大人8,900円～
※かきトク30%割引で、6,240円になりました

そして、2等寝台によくある小さな網棚があります。

救命胴衣着用法。
これは、重要です。
よく読んでおきましょう。

「つくし 船内案内図」
それでは、恒例の船内視察を始めましょう。
つくしの船客区画は、5～7Fの3層となっております。

2023年現在.引退した船舶です。
記録保存用にパンフレットを引用しております。

5Fから見ていきましょう。

「エントランスホール」
乗船すると、広いエントランスホールが船客を迎えます。
ホールはベージュを基調とし、テーブルと椅子が用意されています。

エントランスホールは3層吹き抜けの、ゴージャスな空間となっております。

「案内所」
案内所では、船内のご案内と、個室利用上級船客様へのカギを受け渡しを行っております。

「売店」
阪九フェリーオリジナルグッズ、関西・九州土産や日用品の販売を行っています。

「コインロッカー」
大部屋でも、ここに荷物や貴重品を預けておけば安心ですね。
有料100円です。

「船舶衛星公衆電話」
瀬戸内海上では、携帯が一部つながりにくい海域があるので、船舶用衛星公衆電話が置かれております。

「船内モニター」
船舶の現在地を見ることができます。

「リラックスルーム」
高性能電動マッサージ椅子があり、疲れを癒せます。
7.5分100円なんですが、コロナ感染対策で使用中止になっていました。

「キッズルーム」
小さなお子様がのびのびと遊べるのですが‥
こちらも、コロナ感染対策で閉鎖されていました。

「喫煙室」
船内は禁煙です。
おたばこはコチラでお願いします。
たばこの自販機があるのは、親切ですね。

「自販機コーナー」
アルコール&ドリンク類・カップ麺・アイスクリームなどがあります。
ビール（350ml）：290円～
ビール（500ml）：380円～
発泡酒（350ml）：240円～
発泡酒（500ml）：340円～
缶チューハイ（350ml）：210円～
缶チューハイ（500ml）：270円～
ソフトドリンク:コーヒー類：120～160円
アイスクリーム‥160～320円
カップ麺：260円
～と、言ったところですね。

「ゲームコーナー」
フェリーではおなじみの、スロットとUFOキャッチャーがありますよ。

「2等指定A洋室」
ひとり旅に最適。
手軽に利用できる洗面台付のシングルルームです。

★2等指定A洋室(神戸-新門司)‥大人10,470円～
シングル洋室:定員1名

「2等室」
船旅の基本とも言える大部屋の和室。
敷きパット・掛け布団・枕が用意され、各床指定制です。
レディースルームもあるそうです。
三密対策として、間引きされていました。

★2等室(神戸-新門司)‥大人6,280円～

「ドライバーズサロン」
我が国の物流を支えるトラックドライバー様の為の区画です。
一般船客は入れません。

「エレベーター」
それでは、6Fに行ってみましょう。

6Fです。

「レストラン」
つくしのメインダイニングです。
広くてゆとりのあるつくりですね。

「プロムナード(展望通路)」
瀬戸内海を眺めながら談笑したり、持参したお弁当などを飲食できます。

「洗面室」
アメニティはありませんね。

「トイレ」
ウォッシュレット付で綺麗に清掃されております。

船体動揺がない瀬戸内海航路を航行するので、船旅の救世主G〇RO袋はありません。

「多目的トイレ」
身体の不自由なお客様にも安心してご利用頂けます。

「シャワー室」
シャワー室は、浴室が閉まっている時間もご利用頂けます。

「給湯器コーナー」
カップ麺の調理にかかせないアイテムですね。
熱湯・冷水・お茶があります。

「2等指定B洋室」
2段ベッド4名定員の客室です。
定員未満の利用の場合、相部屋となるようです。
レディースルームの設定もあります。

★2等指定B洋室(神戸-新門司)‥大人8,900円～
2段ベッド:定員4名

「1等和室」
絨毯敷きで、靴を脱いでゆったりと くつろげるお部屋です。

★1等和室(神戸-新門司)‥大人12,570円～
和室:定員3名

「1等洋室」
シンプルなツインの客室です。

★1等洋室(神戸-新門司)‥大人12,570円～
和室:定員2名

次は、最上階の7Fですよ。
あがってみましょう。

7Fです。
「展望ロビー」です。
展望とありますが、海に面していないので、眺望はイマイチですね。
下の階より静かなので、落ち着いた空間です。

「展望浴室」
大海原を眺めながら、広い湯船で ゆったりできます。
後で、入りましょう。
これぞ、船旅の醍醐味。

利用可能時間
乗船開始～21:30

おっ！
ここには、阪九フェリーの歴代就航船が掲示されていますよ。

日本国内航路の長距離フェリー第1号は、阪九フェリーなんです。
その記念すべき第1号船となったのがコチラの船舶です。

「フェリー阪九」5,201t。
昭和43年8月10日、我が国初の国内長距離フェリーとして、小倉-神戸航路に就航しました。
昭和51年1月24日をもって退役し予備船になります。
昭和61年ギリシャへ売却され、船名や所有者が変わりながら地中海で活躍。
2007年5月8日、インドで解体されました。

昭和43年の'フェリー阪九'就航から代々の船舶を引き継ぎ‥
平成15年3月：第19番船「やまと」
平成15年6月：第20番船「つくし」が就航しました。

展示パネルはここで終わっていますが、第19番船「やまと」は、新造船「せっつ」の就航により、2020年3月に引退しギリシャへ売却。

この後‥
平成27年1月22日：第21番船「いずみ」。
平成27年4月21日：第22番船「ひびき」。
令和2年3月10日：第23番船「せっつ」。
令和2年6月30日：第24番船「やまと（2代目）」が就航しました。
令和2年7月現在、阪九フェリーでは5隻のフリートが活躍しています。

引退した「つくし」はフィリピンに売船され、同国の国内航路に就航したそうです。

さて、7Fは特等室専用の上級フロアがあります。

私のような下級船客は入れませんので、いつものようにパンフレットの画像で見てみましょう。

「特等室」
つくしに4室しかない、最上級船室です。
シティホテルに引けをとらない船室は、ゴージャスな船旅を満喫できます。

★特等室(神戸-新門司)‥大人18,850円～
ツイン洋室:定員2名×4室

18:19
7F展望デッキに出ました。
船内視察はこれで終了です。

つくしのファンネル。
郵便マークに見えますが、上の細い線が「阪」（半）、下の丸を「九」（球）として「阪九」をあらわしているそうです。

へぇー

おっ！
後ろにもフェリーが停泊していますぞ。

お隣りのバースでは、神戸-大分航路に就航する、フェリーさんふらわあ「さんふらわあごーるど」11,178tがスタンバイ中です。

出航10分前です。
いつものように‥

出航の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

18:34
ホーサーがビットから外されました。

※ホーサー‥係留用ロープ。
※ビット‥係留用鉄杭。

ゴゴゴゴォー

巨大な船体が、岸壁から離れました。

神戸よ。
さらばじゃ。

18:44
神戸→北九州新門司へ、454km/12時間30分の船旅が始まりました。
瀬戸内海を西へ航行します。

あっ！
あれは‥

ズームしてみましょう。
前方に明石海峡大橋が見えてきました。

舞子の街灯りも綺麗です。

いつ見ても、大きい橋ですねぇ～
全長3,911m・中央支間1,991mで、世界最長の吊り橋なんです。

さぁ、明石海峡大橋の下をくぐりますよ。

19:28
神戸から58分。
明石海峡大橋の真下です。

明石海峡大橋は、平成10年4月5日に供用が開始されました。
建設費は約5,000億円だそうです。

へぇー

橋とファンネル。

お決まりのショット。
カシャ。

明石海峡大橋よ。
さよならぁ～

夜のクルーズが始まりました。

お風呂に入りましょう。
広いお風呂でリラックス‥
これぞ、船旅の醍醐味。

20:20
夕食です。
阪九フェリーのレストランは、食べ放題でなく、とった料理の金額を払うカフェテリア方式なので、調子に乗って皿をとると高くついてしまいます。
今日は、鶏三昧といきましょう。
1,000円クーポンを使えたので、支出は310円ですみました。

①鶏のたたき‥560円
②たまねぎスライス
③鶏のつけ天柚子胡椒風味‥560円
④ナポリタンスパゲティ
⑤生野菜サラダ
⑥ライス‥200円

持って来た食材も、こっそり食べちゃいましょう。

①ふわっとトローリたこ焼き‥171円
②明太子スパゲティサラダ‥106円
③ほろよいミックスフルーツ‥108円

21:10
神戸出航から2時間40分。
航海速力23ノット(42km/h)で、香川県小豆島沖を航行中です。

21:47
左舷側‥
四国香川県の方を眺めていると、急に街灯りが明るくなってきました。

ズームしてみると‥
香川県高松市のようです。

22:00
眠くなってきましたよ。
そろそろ、寝ましょう。
おやすみなさい。

0:21
深夜、突然スマホが鳴りました。
他の船客のスマホも鳴っているので、船内にチャイム音が響いています。

今治市で、大雨による避難情報が発令されたらしいです。
あぁ、ビックリした。

4:42
神戸出航から10時間12分。

おはようございます。
大分県国東半島沖を航行中です。

朝食にしましょう。

まる旨うどん‥96円
ミニチョコパン‥96円

船旅にはカップ麺。
これやるの、ひさしぶり‥

ぼんやりと寛ぐ筆者。
のんびり寛げるのも船旅の醍醐味。

6:32
神戸出航から12時間2分。
北九州空港の沖を航行中。
新門司まで、残り28分です。

6:35
甲板に出ると‥
ちょうど、新門司港に入港するところでした。

神聖なる儀式に参列しなくては‥
接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

あっ！
あれは‥

ズームしてみましょう。

阪九フェリーの宿敵ライバル！
新門司-大阪航路に就航する、名門大洋フェリー「フェリーふくおかⅡ」9,731t が停泊しています。

↓宿敵ですが、私、あの船にも乗りました。
船中6泊！ほぼ日本一周クルーズ・その12.名門大洋フェリー「フェリーふくおかⅡ」乗船記 (新門司～大阪)。
https://4travel.jp/travelogue/11567750

あっ！
あっちにも、フェリーが停泊していますよ。

おぉ～
東九オーシャンフェリーと阪九フェリーが並んでいるよ。

新門司-徳島-東京航路に就航する、オーシャン東九フェリー「フェリーどうご」12,636t です。

今夜、このフェリーに乗って、東京へ帰ります。
旅行記の表紙用に撮影しておきましょう。
カシャ。

スマートな船ですね。
後ろからもカシャ。

さて、お次は‥
新門司-泉大津(大阪)航路に就航する、阪九フェリー「いずみ」15,897t です。
平成27年1月に就航した新しい船で、露天風呂もあるんですよ。

前からカシャ。
いずみは、新造船として就航したばかりの時に乗船しました。

↓「いずみ」の乗船記です。
日本縦断② 沖縄から北海道へ・その5.〈祝〉新造船就航‥阪九フェリー‘いずみ’乗船記(泉大津～新門司)。
https://4travel.jp/travelogue/11006561

阪九フェリー新門司第1ターミナル。
接岸地点が至近距離に入りました。

巨大な船体を岸壁に寄せていきます。
最終の接岸体制に入りました。

あぁ、楽しい船旅が終わっちゃうよ～

ホーサーがビットにつながれました。

6:52
接岸完了。
パチパチパチ‥

6:57
名残惜しいですが、下船しましょう。

神戸から12時間30分。

九州に上陸！
フェリー旅ではおなじみの、北九州市にやって来ました。

7:01
新門司港から門司駅経由で小倉駅に行く、フェリー会社が用意してくれた無料送迎車に乗りましょう。

他の方はワゴン車に乗合で、私ひとりだけタクシーと好待遇‥
ではなく、私だけ門司駅だったのでタクシーに乗せて頂けたと言う訳です。
タクシーのドライバー様と、楽しいお話しができました。

②阪九フェリー送迎(西鉄タクシー)
新門司港.7:10→門司駅.7:32

7:33
新門司FTから22分。
門司駅に着きました。

本編は、ここまででございます。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。