静かにお忍び湯治旅・その1.飯坂の駅前温泉旅館「平野屋旅館」2食付5,500円！に泊まる

皆様、こんにちは。
令和3年元旦。
初日の出です。

本編から、平成3年の旅行記となります。

年末年始は元旦だけ休み。
実家で軽く挨拶だけしました。

そして、この後、2回目の緊急事態宣言が発令されます。

9:37
さて、時は令和3年1月14日。
世間様の年末年始休暇が終わった後に10日間の休暇となりまして、6日間自宅に籠って外出を自粛。
外出するご時世ではないのですが、残り4日間は温泉で体を癒し、静かに湯治をすることにしました。

往路は鉄旅です。
京浜東北線.鶴見駅からスタートします。

さて、福島県飯坂温泉に1泊してから、宮城県中山平温泉に行くのですが‥
①鶴見(横浜市内)→福島/294.5km 5,500円
②福島→中山平温泉/172.2km 3,080円
※合計8,580円です。
しかし、この方法で乗車券を購入してはいけません。

101km以上の乗車券は、大都市近郊区間を除いて途中下車ができるので‥
￥鶴見→蒲田/7.3km 170円
￥蒲田(都区内)→川渡温泉/448.2km 7,150円
￥川渡温泉→中山平温泉/11.2km 240円
上記の買い方をして、合計7,560円となりました。
①②の方法で乗車券購入するより、1,020円安くなりました。

最初は京浜東北線に乗ります。

①京浜東北線:快速.南浦和行
鶴見.9:37→品川.9:56
[乗]JR東日本:モハE232-1050

※ジョルダン乗換検索の画像。
フォートラベル利用規約第７条該当の恐れで削除。

9:56
鶴見から19分。
品川で下車して‥

次に来た上野東京ラインの電車に乗り換えます。

②普通1850E.高崎行
品川.10:00→大宮.10:40
[乗]JR東日本:クハE230-8085

10:41
品川から40分。
乗った電車は'高崎行'なので、大宮で下車。
ここで降りないと、まったく違う方向へ行ってしまうんです。

東北本線(宇都宮線)の電車に乗り換えます。
宇都宮までは、この形の電車.E231系・E233系が続きます。←(おいおい、新幹線に乗らないのかよ)

③普通1572E.小金井行
大宮.10:51→古河.11:32
[乗]JR東日本:クハE232-3017

車内で寛ぐ筆者。

私の身分で新幹線に乗る事は許されません。
てな訳で、普通列車で福島へ向かいます。←(単にケチっているだけ)

お腹すきましたね。
所持金が少ないので、玉子焼きを添えたおにぎり弁当を作ってきました。

11:15
久喜に停車。

あっ！
JRなのに東武特急スペーシアが来ましたよ。
かつて、ライバル関係にあった国鉄(JR)vs東武鉄道ですが、今は新宿-栗橋-東武日光/鬼怒川温泉を両社の特急列車が乗り入れているのです。

11:26
栗橋に停車。
この駅は、JRと東武鉄道が隣接しており、左の連絡線を使って両社の特急列車が行き来しています。

利根川を渡ります。

11:35
大宮から41分、古河に到着。

ここで、追いついてきた快速列車に乗らないと宇都宮での乗り継ぎがうまくいきません。
てな訳で、乗り換えましょう。

④快速4522Y .宇都宮行
古河.11:36→宇都宮.12:14
[乗]JR東日本:クハE230-8034

12:15
古河から38分。
宇都宮に到着しました。

宇都宮からは205系。
京葉線で活躍した電車です。

⑤普通651M.黒磯行
宇都宮.12:19→黒磯.13:10
[乗]JR東日本:クハ204-609

昔は大半の鉄道車両に採用されたドアノブ。
今は数が少なくなってきましたね。

13:10
宇都宮から49分。
黒磯に到着しました。

あっ！
珍しい車両が停まっていますよ。

平成29年に登場したE125系と言い、JR東日本管内のレール輸送用気動車として活躍しているそうです。

ここにレールを積むそうです。
夏、ここにゴザを敷いて乗ってみたい。

青春18きっぷのシーズンは'黒磯ダッシュ'が繰り広げられる跨線橋。
シーズンオフの今はひっそりとしています。

では、恒例儀式を‥
行くぜ、東北。

E125系の併結運転。

4トラ.Akr氏主宰「中間先頭車を愛でる会｣の活動報告によると、Ａパターン(先頭車ｘ先頭車 非貫通タイプ)と言うらしいですが、これはかなりレアな光景ですね。

次に乗るのは、この電車。
東北本線.黒磯-新白河は、平成29年10月14日から日中帯キハ110形ディーゼルカーで運転されていましたが、令和2年3月14日ダイヤ改正から、このE531系電車に統一されました。

⑥普通4139M.新白河行
黒磯.13:30→新白河.13:53
[乗]JR東日本:E530-4001

車内で寛ぐ筆者。

13:46
栃木/福島県境の黒川を渡ります。
関東地方から東北地方に入りました。

13:55
黒磯から23分。
新白河に到着。

新白河駅のこのホームだけ、鉄路が分断されています。
E531系に対峙して待っていた電車は‥

いっ！いましたよ。
東北鈍行のエース.701系です。
オールロングシートの旅情もへったくりもない、走るプレハブと呼ばれる電車なんです。
でも、やっぱり東北地方の鈍行と言ったらコイツなんだよな。

⑦普通2139M.郡山行
新白河.13:59→郡山.14:38
[乗]JR東日本:クハ700-1018

14:40
新白河から39分間、爆睡！
目が覚めたら郡山に着いていました。

701系は暖房がほどよく効き座席が柔らかいので、気持ちよく寝られました。←(おいおい、かつて701系の事をボロクソ言っていたくせに、誉め言葉になっているぞ)

次はE721系。
701系王国の東北ですが、JR東日本仙台支社管内ではE721系が主力になっているような気がするのは気のせいか？

⑧普通1147M.福島行
郡山.14:53→福島.15:40
[乗]JR東日本:クハE720-30

コロナ感染防止対策として、アルコール消毒液を持参。
都会から来たことを悟られないように、長靴を履いて地元のオッサンと見せかけ、ソーシャルディスタンスを保つことで、周囲の方々に不安を感じさせない様にしています。

東京では連日、大雪のニュースが入って来るので、雪の防衛策でもあったのですが‥

ありゃ？
雪は全くありませんね。

15:40
郡山から47分。
福島に到着しました。

おっ！
719系だ。
少し前まで、701系と共に多く走っていたけど、今は山形新幹線と共用する奥羽本線標準軌仕様(新幹線と同じ線路幅)の719系だけが生き残っているみたい。

今夜は飯坂温泉に泊まるので、今日は福島までです。
この乗車券は4日間有効なので、途中下車印(右下)を押してもらいましょう。
これで、明日も使えます。

福島の老舗百貨店と言ったら「中合」なのですが‥
残念ながら、令和2年8月末をもって閉店しました。

入居していたこのビルがJR福島駅東口の再開発に伴い令和4年度から解体予定で、賃貸借契約の満了に合わせて47年の営業に幕を下ろしました。
福島市は福島駅東口に商業施設やホテル・ホールを備えた再開発ビル３棟の建設を計画していますが、再開発ビルに再出店する計画はないとし、中合は精算されるそうです。

呉服店として明治7年に開業した中合。
昭和13年に百貨店事業に参入し、「この街と人が好きだから」をスローガンに、昭和48年から福島駅前で地元民に愛されてきました。

昔は、会津若松にも'中合会津店'(会津中合・旧若松デパート)もあったのですが、平成22年2月28日に閉店。
中合会津店閉店後は中合福島店会津営業所として、小規模の'中合サテライトショップ会津'が営業していましたが、こちらも令和2年7月末に閉店。
私の母の実家が会津若松にあったので「中合」の名が消えてしまうのは寂しいことです。

福島から、飯坂電車(福島交通)に乗りますよ。

福島→飯坂温泉の運賃は370円。
硬券に期待したが、タッチパネルの券売機で軟券だった。

￥福島交通(福島→飯坂温泉)370円。

駅構内に入ると、阿武隈急行(福島-槻木)の新型電車AB900系が停まっていました。
コレどう見ても、JR東日本E721系の塗装が変わっただけに見えるんですけど‥

阿武隈急行と福島交通飯坂線(福島-飯坂温泉)は、ホームを挟んで同居しています。

さて、こちらは福島交通飯坂線のホーム。

おぉー！
これは「列車接近案内 (超絶アナログ仕様）」ではないですか。
電車が駅に近づいて来ると、黒い部分が点灯するのです。
そう言えば、京浜東北線にもコレありましたね。

アナログで昭和なアイテムがたくさんある"いい電"については‥
下記Akr様の旅行記で詳しく解説しています。←(おいおい丸投げかよ)

▼"いい電"に乗って昭和アイテムさがし。[4トラ.Akr様の旅行記]
https://4travel.jp/travelogue/11661562

あっ！
電車が来ましたよ。

えっ！
福島交通の電車って、クリーム+桃色の塗装じゃなかったっけ？←(おいおい、いつの事を言っているんだよ)
実は、福島交通/いい電に乗るのは初めてなんです。

中間電動車に運転台をつけたらしく、顔が変わっているが、元々は東急1000系なんだそうで、譲渡後も1000系として活躍しているそうだ。
今は「いい電」と言う愛称なのね。

⑨福島交通:飯坂温泉行
福島.15:55→飯坂温泉.16:18
[乗]福島交通:1107

「ゆ」の暖簾がかかっているのが、飯坂温泉に行く電車を物語っています。
しかし、私は東急東横線沿線の住民にも属するので、目をつぶると東急線に乗っている感じがして、日常生活に戻された気分になる。

16:18
福島から23分。
終点の飯坂温泉に着きました。

飯坂温泉の駅舎。
以前はコンクリート調の四角い建物でしたが、平成22年に今の形に改装されたそうです。
平成14年、東北の駅百選に選定されました。。
駅舎内にファミリーマートがあるので、ちょっと寄っていきましょう。

今宵の宿へは、飯坂温泉駅から120m/徒歩2分ほどです。
近っ！

※GoogleMapの画像。
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飯坂温泉には9か所の共同浴場があります。

こちらは駅に一番近い「波来湯」です。
波来湯は開湯以来1,200年もの歴史があるとされております。
今の建物は、平成23年に改築されたものだそうです。

摺上川沿いに建ち並ぶ旅館街。
鬼怒川温泉を縮小した感じに見えるのは、気のせいか？

16:33
今宵の宿‥
飯坂温泉「平野屋旅館」に着きました。
昭和の駅前温泉旅館の風情が漂っていますね。

[ 平野屋旅館 ]
1泊2食付スタンダードプラン。
和室1名1室‥5,500円(税/サ込)
入湯税別途150円
楽天トラベルで予約しました。

1泊2食付消費税/サービス料込で、5,500円！

4トラで見つけたこのお宿‥
以前から気になっていたんです。
では、入りましょう。

=平野屋旅館=
1泊2食付スタンダードプラン。
8畳和室1名1室2食付‥5,500円。
楽天トラベルで予約。

※4トラベル宿泊検索の画像。
フォートラベル利用規約第6条該当の恐れで削除。

十三号室。
落ち着きある、八畳の和室です。

フラッシュを焚いて撮影しているので明るく見えますが、実際はぼんやりとした明るさなんです。
このうす暗い照明が、また昭和らしいのです。

エアコンがありますが、今の季節はガスヒーター(画像左隅)が稼働して室内は暖かかったです。

客室備品・その1。
ダイヤル式の黒電話ではありませんが、このプッシュホンも懐かしいですね。
電気スタンド・ドライヤー・液晶テレビ・テーブルタップがあります。
Wi-Fiはありませんでした。

客室備品・その2。
浴衣・丹前・バスタオル・小タオル・ハブラシ・髭剃り、揃っています。
花柄の保温ポットも今の時代、数少ないアイテムとなりました。

そして、お茶請けは‥

郡山銘菓薄皮饅頭の柏屋の'柏やき ゆで小豆'です。
厳選された小豆でじっくり炊き込んだ餡を柔らかい皮で包み、ふんわり焼きあげた'どら焼き'ですよ。

ルームキーの木札がまた凄いな。

年季の入った椅子とテーブル。
寛ぎのスペースです。

おっ！
冷蔵庫もありますよ。

客室からの眺め。
日本庭園がご覧頂けます。

洗面台。
お湯は出ませんが、冷たい水が出ます。←(当たり前だろ)

客室のトイレ。
和式便器に細かい目のタイル。
これぞ、ザ.昭和だ。

お茶にしましょう。
福島県郡山銘菓・三万石'ままどおる'を福島駅ビルのエスパル内三万石で買っておきましたよ。

ままどおる5個入り‥540円

館内を見てみましょう。
ガラガラガラと扉を開けると玄関です。

このお宿は100年以上の歴史があるそうで、今の建物は築70年ぐらいだそうです。
建物は古いですが、今、宿を切り盛りするのは、まだお若い4代目。
愛想が良い低姿勢なお方です。

温泉街散策に欠かせない下駄があります。

木造なので歩くとミシミシと音を立てる廊下。
昔の温泉旅館の情緒たっぷりです。
正面に掲げられている額を見ると‥

「景近泉温ムウヂラ町坂飯縣島福」とありますね。
いつ頃の写真なのか書いてありませんが、飯坂温泉は日本最初のラジウム発見の地なのだそうです。
へえー。

客室御案内。
これも渋いね。

このすりガラス。
今は作られていない貴重なガラスです。

共用のトイレと言うより便所と言った方が相応しい。
かなりくたびれていますが‥

なんと！
個室にはウォッシュレットがありました。
これだけは、平成以降のアイテムですね。

脱衣所。
プラスチックではない年代物の籠がすばらしい！

浴室は、大浴場と家族風呂が各1ヶ所ずつあるようで、女性の方が大浴場に入る時は、この札を忘れずに掲げましょう。
でないと、大変なことになりますよ。

共同浴場の風情が漂う大浴場です。
体育座りで6名ほど入れる浴槽。
画像に写っていませんが、お湯/水がでるシャワーカランが右側に2か所。
左側には水のみがでる蛇口2か所あります。

内湯のみで露天風呂はありませんが、飯坂温泉混合泉から引湯された源泉かけ流しのお湯で塩素消毒や循環はしていません。
泉質は単純温泉です。

熱湯で有名な飯坂温泉ですが、1月の寒い今日は適温でした。
いい湯だな♪

いい湯でした。
湯あがりの一杯！

館内に自販機はありません。
飯坂温泉駅のファミリーマートで買った缶チューハイを頂きましょう。

グレープフルーツ酒‥125円
やわらか絹とうふ‥1丁あたり34円

18:30
さぁ、待ちに待った夕食「宴」のお時間がきました。

すっ、凄い！
1泊2食5,500円で、この品数ですよ。
しかも、料理は部屋出しなんです。

まずは、ビールね。
ウメェー！

大瓶ビール‥650円

①小細うどん
②肉じゃが
③茶碗蒸し

お袋の味を思い出す肉じゃが。
旅館食の定番、茶碗蒸し。
喉ごしツルツルの小うどん。
平野屋旅館の料理は旅館食の基本形なんですが、とにかくボリュームが凄いんです。

[ 刺身 ]
鮪・ハマチ・甘海老

お刺身大好き。
内陸の飯坂温泉でも、東北道や磐越道で新鮮な海産物が運ばれて来るのです。

[ 洋物 ]
鱈のホイル焼き

アルミホイルを開くと香ばしい匂いがして、食欲をそそります。

[ 焼物 ]
味噌焼き大茄子

これは大きい茄子ですよ。
味噌との相性が抜群です。

[ 天ぷら ]
海老・舞茸・ピーマン・南瓜・茄子

サクサクの天ぷら。
塩で頂きましょう。

[ 火の物 ]
豚肉の陶板焼

お肉と野菜を焼く匂いが香ばしい‥
いやぁ、最高だなぁ。

〆のごはんと赤出汁の味噌汁を頂きましょう。
ちなみに、ごはんはお櫃に茶碗三杯ほどあります。

[ 御飯 ] 白米
[ 汁物 ] 味噌汁
[ 香物 ] 三種盛り

ここまで来るとお腹が苦しいですが、デザートは別腹なのだ。

いちご
お茶

22:00
いやぁ、食った.食った。
余は満足じゃ。

おやすみなさい。

6:45
おはようございます。
2日目の朝を迎えました。
寒い！

朝風呂に入りましょう。

いい湯だな♪
アハハン‥

7:15
朝食です。
今日は宮城県鳴子へ移動します。
しっかり食べておきましょう。

①焼き鮭
②飯坂温泉ラジウム玉子
③金平牛蒡
④昆布佃煮
⑤納豆
⑥味つけ海苔
⑦米飯
⑧味噌汁
⑨香物
⑩お茶

7:50
チェックアウトしました。
1泊2食5,500円と言う破格ながらも、大満足のお宿でした。
お世話になりました。

飯坂温泉駅前にある'十綱橋'からの眺め。
摺上川沿いに建ち並ぶ旅館街が一望です。

7:53
宿から徒歩2分。
飯坂温泉駅に着きました。

この後は、宮城県鳴子温泉郷中山平温泉へ向かう鉄旅ですが、本編はここまでとなります。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。