怪我の療養.東北湯治旅・その6.佐渡汽船/おけさ丸 (両津～新潟) 乗船記

これから、新潟へ戻ります。

佐渡汽船.新潟-両津航路フェリー便は「おけさ丸」「ときわ丸」が就航。
ときわ丸が欠航となっていますが、貨物船との接触による補修による欠航で、臨時ダイヤで代替船「あかね」が就航しています。

さて、私が乗るのは、9:15出航便「おけさ丸」です。

これから乗船する、佐渡汽船「おけさ丸」です。
平成5年に就航した5,000トン級カーフェリーで、3代目のおけさ丸となります。

=おけさ丸=
船種‥フェリー
船籍‥日本/新潟県両津
所有‥佐渡汽船・船舶整備公団(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
運用‥佐渡汽船
総トン数‥5,862t
全長‥134.7m
全幅‥21.0m
建造所‥神田造船所川尻工場 (第340番船)
就航‥平成5年4月

乗船券は新潟で往復分を購入しておきましたよ。

佐渡汽船(両津-新潟)
1等/片道‥3,460円

▼佐渡汽船
https://www.sadokisen.co.jp/

9:04
乗船が開始されました。
では、乗船しましょう。

ジャーン！
帰りも奮発して、1等ですぞ。

1等6号室は‥
あっ、ここですね。
入りましょう。

「1等船室/ジュータン席」
相部屋ですが、定員制で全席指定となっているので、必ず横になることができます。
各席には低反発マット・毛布が備えてあり、一人あたりのスペースも広めにとっているので、快適にゆったりとくつろげます。

￥1等(新潟-両津) 3,460円

２等だと毛布は別料金400円ですが、1等だと毛布付です。

コインロッカー。
100円です。

船旅の救世主‥
G〇RO袋は船室に配備されています。

私の城はコチラ‥
1等6号室11番、窓側の隅です。
乗船券購入時、券売機で自席の指定ができました。

出航5分前です。
出航の儀(単に眺めるだけ)に参列する為、甲板に出ます。

佐渡汽船ジェットフォイル/ぎんが。
米ボーイング社製.B929-115・15番艇。
1980年建造、イギリスB&I Line/Cú Na Maraを昭和61年7月佐渡汽船が購入。
両津→新潟を1時間7分で結ぶ高速船です。

神聖なる出航の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

9:15
ホーサーがビットから外されました。

※ホーサー‥係留用ロープ
※ビット‥係留用鉄杭

ゴゴゴゴォー

巨大な船体を後進させて、離岸しています。

狭い湾内で回頭中。

回頭完了。
両津→新潟・67.2km/2時間30分の船旅が始まりました。

カモメが追いかけて来ていますね。

以前は、かっぱえびせんなどをあげられましたが、海鳥にエサを与えることは禁止となりました。

佐渡汽船のRO-RO船/日海丸(497t)が停泊中。

新聞やカーフェリーでは輸送できない危険物等の貨物を担当し、新潟港を早朝出港、午後に両津港から新潟港へ戻るダイヤで運航しているそうです。
人前には出ない佐渡汽船の影の力持ちです。

※RO-RO船‥旅客扱いをしない貨物専用のフェリーのこと。

弧を描いて両津港を出ました。

佐渡ヶ島よ。
さらばじゃ。

それでは、恒例の船内視察を始めましょう。

おけさ丸船案内。
3階～6階が船客区画となっております。
3階から見ていきましょう。

「エントランス」
乗船すると、ゴージャスな3層吹き抜けのホールが船客を迎えます。
平成初期建造のフェリーは、この形のエントランスが流行しました。

おけさ丸がデビューした時は「豪華なフェリーが就航した」と驚いたものです。

こちらは、車両甲板からのエスカレーター。
就航当時、船の中にエスカレーターがあるなんて、斬新だったのです。
航海時は閉鎖されます。

「案内所」
案内所では、等級変更の受付や毛布の貸出(1枚400円)などを行い、船旅のサポートを行います。

「海上国道350号線」
佐渡汽船の新潟-両津・小木港-直江港を結ぶ航路は、「海の国道」と呼ばれる海上国道の扱いとなっており、新潟市から佐渡ヶ島を経由して新潟県上越市を結ぶ国道350号線の海上国道の部分は145kmにも及んでいるそうです。

「救命胴衣着用方法」
これは重要です。
よく読んで理解しておきましょう。

「船舶用公衆電話」
海上では、携帯電話が圏外になる場合があるので、公衆電話が設置されています。

「船内売店」
佐渡のお土産、お菓子類やお飲物、お弁当の他に雑誌や新聞も販売しております。
また、佐渡汽船オリジナルグッズもあるそうです。

※早朝・深夜の便や時期によって営業していない場合があるそうです。

▼スナックコーナーと売店は、佐渡汽船商事が運営しております。
http://sadokisensyouji.jp/03ship/

ギリシャ神殿のような内装の通路。
この船が就航した頃は、バブリーな時代だったのですよ。

「ゲームルーム」
フェリーと言ったら、定番のゲームコーナー。
定番のスロット・UFOキャッチャーがあり、ガチャガチャもあります。

「スナック軽食コーナー おけさ」
佐渡汽船カレー・おけさバーガーと言ったオリジナル料理をはじめとして、新潟名物たれカツ丼、定食・そば/うどん・ラーメンなどの軽食を提供しています。

早朝・深夜の便や時期によって営業していない場合があるそうです。

メニューです。
ごはんは、新潟県の佐渡産コシヒカリ使用です。

佐渡和牛丼‥1,200円
佐渡汽船カレー(イカのスパイスキーマカレー)‥850円
ラーメン+ミニカレーセット‥970円
ラーメン+ミニ明太ライス‥880円
チャーシューメン‥920円
岩のりラーメン‥900円
醤油ラーメン‥670円

海老天そば‥各690円
いわのりorながもそば/うどん‥各620円
月見そば/うどん‥各460円

新潟名物たれカツ丼‥900円
カキフライ定食‥850円
もつ煮込み定食‥850円
お子様カレー‥400円
島黒豚バーガー‥700円
島黒豚バーガードリンクセット‥1,000円

▼ラーメン・そば・うどんの増盛り
麺類大盛(麺2倍)‥200円増
麺類中盛(麺1.5倍)‥100円増

ご飯類大盛‥100円増

鶏からあげ‥520円
カキフライ‥620円
もつ煮込み‥620円
味ポテト‥320円
アメリカンドッグ‥220円

生ビールピッチャー‥1,800円
生ビール‥560円
チューハイ各種‥450円
ハイボール‥400円

ホットコーヒー‥250円
アイスコーヒー‥300円
ジュース各種‥250円
佐渡牛乳ソフト‥370円
クリーム/コーラ/コーヒーフロート‥各460円

～と、言ったところですね。

「イートインコーナー」
ひと昔まえのファーストフード店の風情が漂う空間です。
スナックコーナーの食事は、ここで召しあがれます。

「イベントプラザ」
1階席(3階)・2階席(4階)があり、船内での各種イベントをお楽しみいただけます。
イベント開催がない場合は、2等船室としてお使いいただけます。

イベントプラザには、立派なステージもあるんですよ。

「2等船室」
船旅の基本とも言える、大部屋雑魚寝の船室です。
早いもの勝ちの自由席です。
混雑すると、横になることができず、最悪の場合、奴隷船のようになるかもしれません。
みんなで譲り合って利用しましょう。

￥2等(新潟-両津) 2,380円

酒処.新潟らしい‥
佐渡汽船には、禁酒室があるんです。

「自販機コーナー」
自販機は船内各所にあります。

サッポロ新潟限定ビイル風味爽快ニシテもありますね。
缶ビール500mlが340円・350mlが260円
缶チューハイが170円
ハイボールが210円
～と、言ったところでしょうか。

佐渡牛乳の自販機‥
佐渡産の牛乳とコーヒー牛乳を販売しているのですが、自販機での販売は休止され、売店で販売しているとのことでした。

▼佐渡乳業
http://sadonyugyo.com/

「冷水器」
冷たい水が無料で飲めます。

「3階外部甲板」
日本海の爽やかな潮風を浴びながらのクルージング。
ベンチもあるので、お寛ぎになれます。

4階に上がりました。

「1等/イス席」
靴を脱いであがる空間にフルリクライニングする大型シートが並んでいます。
全席指定です。

￥1等(新潟-両津) 3,460円

「充電コーナー」
携帯電話やスマートホンの充電ができます。
盗難に注意しましょう。

「自販機コーナー」
カップ麺(各220円)と、カップ飲料(各110円～)があります。

「給湯コーナー」
カップメン調理には欠かせないアイテムですね。

「自販機コーナー」
フェリーではおなじみ、ニチレイ冷食の自販機‥
ホットドック・からあげチキン
フライドポテト・チキン&ポテト
ハンバーガーセット・焼おにぎりが各370円でありました。

「トイレ」
アイボリーを基調としたトイレ。
当時のフェリーは、この内装が流行った感じがします。

ウォッシュレット付の個室もあります。
懐かしい便器斜め置き配置です。

「多目的トイレ」
おけさ丸建造の1年後の平成６年に「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関 する法律」が制定されました。

また、平成12年には「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」（以下、「交通バリアフリー法」）が制定され、それぞれの法律に基づき、 高齢者・身体障害者等に対する、建築物や旅客施設、歩行空間、車両等のバリアフリー化が進められてきました。

「4階イベントプラザの2階席」
フロアには、テーブルと椅子が並べられており‥

吹き抜けから3階のステージを鑑賞することができます。

4階イベントコーナーの側窓はアコーディオンカーテンのようになっており、開けると開放的な空間となります。

「ペットコーナー」
船内でもペットと一緒に過ごしたいお客様はペットコーナーが利用できます。
コーナー内ではケージから出していただくことが可能です。
※必ず飼い主の方が同席してくださいとのことです。

「1等特別室」
一般向けの船室ではなく、旅行会社添乗員様や観光バス乗務員様用の船室です。
私も過去にこの船室を利用したことがあります。
懐かしいなぁ。

さて、この先、5階・6階は、特等・スイートルームの上級船室区画です。
中級船客の私は立ち入りができないので‥

※5階にある授乳室は利用できます。

佐渡汽船公式サイトの画像で見てみましょう。

5階「特等船室」
全室予約制のシティホテルと同様の広々とした個室の客室です。
ゆったりとした優雅な船旅をお楽しみいただけます。
テレビ１台・ベッド２台・３人掛けソファー１脚・１人掛けソファー１脚が設置されております。

￥特等(新潟-両津) 6,720円

※特等室の画像。
フォートラベル利用規約第７条該当の恐れで削除。

6階「スイートルーム」
おけさ丸の最上級船室です。

応接室とベッドルームが別々になった優雅な空間です。
応接室には、テレビ・冷蔵庫・３人掛けソファー１脚・１人掛けソファー４脚。
ベッドルームには、ベッド２台・３人掛けソファー１脚・１人掛けソファー１脚・プライべートデッキ・お手洗いがあり、最上級の船旅をお楽しみいただけます。
完全予約制です。

￥スイートルーム(新潟-両津) 15,930円

※特等室の画像。
フォートラベル利用規約第７条該当の恐れで削除。

「5階外部甲板」
おけさ丸は、3・4・5階と各階に外部甲板があります。

あっ！
あそこに‥

カモメが無賃乗車していますよ。
なんだか、癒されますね。

おけさ丸のファンネル。
佐渡ヶ島からデザインした、佐渡汽船の社章です。

おけさ丸は、航海速力20ノット(37km/h)で航行しています。

今日の海況は、ウネリを伴う波高2.5mです。

昨日と同じ海況なんですが、昨日乗ったあかねは揺れまくって船酔いに苦しめられましたが、おけさ丸はほとんど動揺を感じられず、楽しいクルージングです。

奮発して1等にしたので、ちょっと寝ましょう。
のんびり、昼寝できるのも船旅の醍醐味です。

そろそろ、反航の儀の時間なので、甲板に出ました。
ウネリがあって海流が早いのか？
航跡が定まっていませんね。

あっ！
あれは‥

来た.来た。
来ましたよ～

ズームしてみましょう。
高速カーフェリー「あかね」です。

昨日乗りましたが、動揺して船酔いしました。

10:36
佐渡汽船/ あかね (5,702t)。
平成27年4月21日に就航。
豪インキャット社製のウェーブピアサー カタマラン(波浪貫通型双胴船)タイプの高速カーフェリーで、日本国内で唯一運航されている外国製高速フェリーなんです。

反航しますよ。

実際は、かなり遠目に反航しています。

さて、期待を胸に華々しくデビューした 'あかね' でしたが‥
外国製船舶の為、維持経費がかかってしまう。
時化時の航行時、双胴船独特の動揺から船酔い客が激増！
そして、新型コロナウイルスで更なる輸送低迷。
年間10億円近くの赤字を出してしまい、令和3年3月20日の運航をもって、わずか6年という短命で引退することになりました。

私がこの雄姿を見れるのもこれが最後となります。

うおっ！
みごとに揺れているな。

頑張れよぉ～
さよならぁ～

お腹すきましたね。
デッキでの立ち食いも格別なカップ麺です。
しかし、風が強いので‥

船内へ。

船旅ではカップメン。
美味いなぁ。

中華そば‥97円

奮発した1等。
寛がなくては勿体ない‥
ゴロゴロまったりする筆者。

新潟港に入港しました。

ザバーン！
防波堤に波をかぶる海況でしたが、おけさ丸の船旅は快適でした。

神聖なる接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

新潟西港、信濃川をゆっくりと航行します。

あっ！
あれは‥

新日本海フェリー/らいらっく(18,229t)ですよ。
敦賀-新潟-秋田-苫小牧の経由便の就航船で、通常この時間に新潟に停泊していることはないのですが、新潟-小樽航路就航船の代船で入港しているとみました。

あの船で、苫小牧から福井県敦賀へ2泊3日の船旅を楽しみました。
また、乗りたいなぁ。

▼新日本海フェリー「らいらっく」乗船記 (苫小牧～敦賀) 。
前編→https://4travel.jp/travelogue/11567738
後編→https://4travel.jp/travelogue/11567739

あっ！
佐渡汽船のジェットフォイルが出航したみたいですよ。

佐渡汽船/つばさ(164t)ですね。
K929-117・1番艇。
米ボーイング社から川崎重工が製造権を獲得し、国産ジェットフォイル1号艇として、平成元年就航しました。

新潟→両津を1時間7分で結びます。

新日本海フェリー「らいらっく」と佐渡汽船ジェットフォイル「つばさ」のコラボ！
船好きにはたまらない光景だ。

カシャ.カシャ.
撮影しまくる筆者。

新潟港.佐渡汽船ターミナルが近づいて来まして‥

接岸態勢に入りました。

あぁ、楽しい船旅が終わっちゃうよ～

ホーサーがビットにつながれて‥

11:42
接岸完了。
パチパチパチ‥

11:45
名残惜しいですが、下船しましょう。

= さようなら、また佐渡へお越しください =
2時間30分の船旅はあっと言う間に終わり、新潟に戻りました。

本編は、ここまでとなります。
拙い旅行記をご覧下さいまして、誠にありがとうございました。

つづく。