乗る&乗る ザ 九州・その8.〈祝〉新造船就航:阪九フェリー/せっつ乗船記 (航海編)

18:02
福岡県小倉駅からバスで着いたのは、奈良‥
‥ではなくて、阪九フェリー新門司ターミナルです。

阪九フェリー 神戸-新門司航路は令和2年に就航したばかりの新造船、せっつ・やまと の2隻が就航しています。
本日の就航船は「せっつ」です。

= せっつ =.
総トン数‥16,292t
全長‥195 m
型幅‥29.6 m
船種‥フェリー
船籍‥日本 兵庫県神戸
航海区域‥沿海
所有/運用者‥阪九フェリー(株)
建造所‥三菱重工業下関造船所
就航‥令和2年3月10日

検温と乗船手続きを終えました。

今回は、20%割引となるネット割で乗船券を購入しました。

￥阪九フェリー(新門司→神戸)
スタンダード洋室‥ネット割 6,120円
阪九フェリー公式HPから予約しました。
→https://www.han9f.co.jp/

阪九フェリーのマスコットキャラクター、'ふねこ'です。

なんでも、門司港で迷子になった猫が阪九フェリーに住み着いて、レストランの刺身をつまみ食いしているところをシェフに見つかってしまったところ、猫は船の守り神と言われることから船長の鶴の一声で、阪九フェリーのマスコットキャラクターになったそうです。
みなさん、宜しくニャー。

では、恒例儀式を‥

乗るぜ、せっつ！
わくわくしてきましたよ。

18:09
では、乗船しましょう。

乗船すると、豪華な吹き抜けのロビーが船客を出迎えます。

阪九フェリー/せっつのエントランスロビーは中央にエレベーターが配置されゴージャスな雰囲気をかもし出しています。

パンフレットを頂きました。

= せっつ船内案内図 =
せっつの船客区画は、5～7Fの3層となっております。
これから、恒例の船内視察を始めるのですが、画像数と編集の都合上、別ページとなりました。

▼コチラへ御移動願います。
https://4travel.jp/travelogue/11689915

恒例の船内視察からの御移動、お疲れ様でした。

航海編に戻りましょう。
案内所で個室のキーを受け取る富裕層の上級船客の方々を横目に、今夜の城へ向かいます。

えっと、スタンダード洋室225番は‥
あっ、ここですね。
入りましょう。

扉を開けると…
左右に寝台がある相部屋となります。

2番目に安いクラス‥スタンダード洋室です。
寝台は階段式上下2段・各2名定員の区画となっています。

寝台は指定席となっています。
私の城はコチラの下段です。

各ベッドには‥
寝台灯・コンセント・カップホルダーが装備。

左の木箱は100円玉リターン式ロッカーです。
貴重品はここに入れておくと安心ですね。

タオル掛け・空調吹出口・フックも標準装備です。

カーテンを閉めると、プライベートな空間となります。

ハンガーは上段・下段ひとつずつ使えます。

救命胴衣着用法。
これは、重要です。
よく読んでおきましょう。

そろそろ出航時刻です。
甲板に出て‥

神聖なる出航の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

18:40
ホーサーがビットから外されました。

※ホーサー‥係留用ロープ。
※ビット‥係留用鉄杭。

ゴゴゴゴォー

後進で離岸し‥

狭い湾内で、回頭します。

巨大な船体を巧みに操船し、回頭完了。

あっ！
あの船は‥

新門司-徳島-東京航路に就航する、オーシャン東九フェリー/フェリーどうご (12,636t)です。
新門司から東京へ、34時間30分(2泊3日)の船旅が楽しめます。

▼新門司→東京、34時間30分(2泊3日)のフェリーどうご乗船記。
前編→https://4travel.jp/travelogue/11633477
後編→https://4travel.jp/travelogue/11633478

新門司港に新しく建てられた正面の建物は‥

2021年7月1日に新規就航する、新門司-横須賀航路/東京九州フェリーの新門司ターミナルです。

高速フェリーで21時間！
はまゆう・それいゆ と命名された2隻の新造船が、日曜日を除く毎日運航予定です。

▼新日本海フェリーに臨時運航した、就航船'はまゆう'の船内視察編。
https://4travel.jp/travelogue/11686471

▼東京九州フェリー
https://tqf.co.jp/

阪九フェリーの宿敵ライバル！
新門司-大阪航路に就航する、名門大洋フェリー/フェリーきたきゅうしゅうⅡ(14,920t) が停泊しています。

▼宿敵ですが、私、あの船にも乗りました。
前編→https://4travel.jp/travelogue/11622844
後編→https://4travel.jp/travelogue/11622845

新門司港を出ました。

九州よ。
さらばじゃ。

19:05
北九州空港沖を航行中。
新門司→神戸、454km/12時間30分の船旅が始まりました。

残照で赤く染まる九州を眺めます。

左舷は本州。
山口県宇部市辺りの街灯りが見えてきて‥

夜のクルーズが始まりました。

フェリー旅の醍醐味‥
大浴場でさっぱりしましょう。

20:15
いい湯でした。

夕食〈宴〉は、船内レストランで執り行います。

阪九フェリーのレストランは、カフェテリア方式となっています。
他社でバイキング方式が増えているこのご時世ですが、カフェテリアかオーダー方式を貫いているのは、SHKグループ(新日本海・阪九・関釜)のこだわりと言えましょう。

▼阪九フェリー/せっつ.レストラン。
https://www.han9f.co.jp/ships/rest/settsu/

調理長厳選・季節のメニューです。

イチオシ！
ローストビーフ丼セット 1,800円

オススメ。
もつ鍋 850円
あさりの酒蒸し菜の花添え 480円
菜の花となめ茸の出汁巻 360円
サラダ巻 350円
春キャベツとあさりの塩やきそば 560円

うわぁ！
美味しそうな料理が並んでいますね。

お刺身は460円～。
枝豆・マカロニサラダ・ひじき煮・冷奴・烏賊塩辛・山芋などの小鉢が280円。
キムチ・床漬 150円
明太子 310円
野沢菜漬・高菜が100円です。

こちらは、デザート・サラダ類。

野菜サラダ‥260円
ハムサラダ‥400円
コンビサラダ‥470円
フルーツ‥390円
フルーツポンチ‥310円
杏仁豆腐‥310円
手作りゴマプリン‥260円
コーヒーゼリー‥260円
ゼリー各種‥260円

一品料理はコチラです。

揚げナス 310円
鶏の炭火焼 410円
サラダ巻 350円
レバー焼き 310円
イワシ煮付 450円
焼き魚 210円～
チキン南蛮・鶏肉のタタキ 各560円
麻婆豆腐・八宝菜 各510円
鶏のから揚げ 500円
生姜焼 460円
鶏モモの山賊焼‥460円
牛すじ煮 410円
おでん120円
生姜焼 460円
ライス 200円
味噌汁 150円

その他にも色々あります。

各地の地酒・焼酎・ソフトドリンク等、各種飲料も揃っていますね。

地酒(八海山・土佐鶴・浦霞) 690円～
日本酒(冷酒) 370円
生ビール 600円
大ビール 630円、
中ビール 510円
レモンハイ 390円
オリジナルワイン 770円
ハイボール・鹿児島ハイボール 290円
パック焼酎900ml(米・麦・芋) 1,100円～
ノンアルコールビール 300円
ソフトドリンク(アップル/オレンジ/瓶牛乳/瓶コーラ等)160円～、
コーヒー260円(おかわり自由)

給茶器・冷水・おかずを温める電子レンジはコチラ。

席はテーブル席の他に、海が見えるカウンター席もあります。

まずは、ビールね。
湯あがりのビールは美味いなぁ！

■アサヒスーパードライ中瓶‥510円

博多の郷土料理‥もつ鍋。
さっぱり風味のスープにこりこり食感のもつと野菜がたっぷり入っています。
こりゃ、心と体が温まりますね。

■もつ鍋‥850円

鶏モモ肉の山賊焼き。
付け合わせ3品ついて460円はお得です。
ガブッと豪快にいっちゃいます。

米飯はおかわり自由です。
たくさん食べておきましょう。

①鶏モモの山賊焼‥460円
┣鶏モモの山賊焼
┣ポテトフライ
┣ナポリタンパスタ
┗ブロッコリー

②ライス‥200円

デザートは阪九名物‥パイシューです。
生クリームがたっぷり入ってとろける甘さ。
阪九フェリーではスイーツの他に船内で焼いたパンの販売も行っています。

■阪九パイシュー‥150円
■緑茶‥0円

いやぁ、食った.食った。
寝台で寛ぐ筆者。

21:40
展望ルーム(フォワードルーム)から前方を眺めます。
他社のフォワードルームは、暗くなると操舵室に光が入るのを防ぐ為、窓にカーテンをされてしまうのですが、阪九フェリーでは展望室を暗くすることによって、夜も展望を楽しむことができます。

真っ暗でも、ちゃんと神戸に向かっているから凄いですね。

21:42
新門司出航から3時間2分。
今、どの辺りを航行しているのかな？

あっ！
瀬戸内海の伊予灘に入っていますね。
山口県/屋代島と愛媛県佐田岬半島の間を航行しています。

寝る前に風呂に入りましょう。
せっつには露天風呂があるんです。

※人がいない時に撮影。

露天風呂からの眺め。
潮風が気持ちいいです。

22:05
山口県屋代島沖を航行中。

22:20
眠くなってきました。
そろそろ、寝ましょう。
おやすみなさい。

4:52
おはようございます。
新門司から10時間12分。
今、どこかな？

ズームしてみましょう。
せっつは、兵庫県淡路島と明石沖を航行中です。

5:05
甲板に出てみると‥

あっ！
お月さまが沈んでいくところですよ。

ズームしてみましょう。
まんまるお月さまが、綺麗ですね。

5:08
夜明けの瀬戸内海。
せっつは、航海速力23ノット・約41km/hで航行しています。

さて、本日の日の出は、5:14です。

5:18
あっ！

明石海峡と淡路島の付け根辺りかに光が‥

ズームしてみましょう。
お日さまがあがってきました。

おおぉ～
これは、みごとだ。

ありがたや～
ありがたや～

日の出を拝む筆者。

明石海峡に浮かぶ朝日。
今日乗って良かった。

左舷は本州。

ズームすると、明石の街が見えます。

そして、右舷には淡路島が一望です。

揺れもなく、快適なクルーズです。

前方に明石海峡が近づいてきましたよ。

それでは、明石海峡通過の儀(単に下から眺めるだけ)に参列しましょう。

さぁ、橋下を通過しますよ。

おぉぉ～
こりゃ、すごいね。

明石海峡大橋は、平成10年4月5日に供用が開始された、全長3,911m、中央支間1,991mで世界最長の吊り橋です。
平成10年の開通以来、10年以上の長きにわたり「ギネス世界記録」に認定・掲載されているそうです。

明石海峡大橋を通過する瞬間をファンネルと共にカシャ。

本船は、硫黄酸化物/SOxの排出規制への対応策として、排ガス浄化装置(スクラバー)を国内フェリーで初搭載し、黒煙がほとんど出ません。

何度見ても、圧巻！
フェリーならではの絶景です。

せっつのファンネル。
郵便マークに見えますが、上の細い線が「阪」（半）、下の丸を「九」（球）として「阪九」をあらわしているそうです。

へぇー

明石海峡大橋。
本州側の眺め。
橋の付け根には、京阪神と四国を結ぶ高速舞子バス停があり、真下にはJR舞子駅と山陽電鉄舞子公園駅があり便利です。
なお、125cc以下の原付バイクや自転車・歩行者は橋を通行できないので、淡路島/岩屋-明石航路、淡路ジェノバライン"まりん・あわじ"に乗せて渡ることが可能です。

淡路島側も眺めましょう。
明石海峡は、最狭部の幅が3.6kmで最深部は約110mです。
距離だけだと泳いで渡れそうですが、潮流が速くサメも出没するため、人間が泳いで横断するのは自殺行為とウキにありました。

明石海峡を通過したせっつは、播磨灘から大阪湾に入りました。
明石海峡大橋が離れていきます。

瀬戸内海東部に位置する淡路島は、南北約53km・東西約22km・周囲約203kmあり、離島の中では佐渡島・奄美大島・対馬についで第5位の面積を持つ大きな島です。

ぼんやりと寛ぐ筆者。
のんびり寛げるのも船旅の醍醐味。

朝6時から風呂に入れます。
船に露天風呂があるなんて、凄いね。

※人がいない事を確認して撮影。

いい湯でした。
朝食は、質素にカップ麺です。

■大黒きつねうどん‥75円
■冷水‥0円

船旅にはカップ麺。
これやらないと、フェリーに乗った気がしないのは、気のせいか。

6:50
あっ！
もう、神戸港が至近距離に入っていますね。

急いで甲板に出て‥

神聖なる接岸の儀(単に眺めるだけ)に参列する筆者。

接岸地点となる、神戸六甲フェリーターミナル第2バースが見えてきました。

あっ！
あの船は‥

ズームしてみましょう。
第1バースに停泊しているのは、神戸-大分航路に就航する、フェリーさんふらわあ/さんふらわあごーるど (11,178t)です。

接岸体制に入りました。

あれっ？
いつもなら岸壁で待機するラインマン様(離接岸のサポートを行う陸上要員)の姿がありませんよ。

最終の接岸体制に入りました。

あぁ～
楽しい船旅が終わっちゃうよ～

いつもなら、ホーサーがビットにつながれました。
‥と、なるのですが、その作業が見られないまま‥

7:05
接岸完了。
パチパチパチ‥

7:10
では、名残惜しいですが、下船しましょう。

新門司から12時間30分。
神戸六甲フェリーターミナルに到着しました。

この後は、自宅のある神奈川県横浜へ向かいますが、本編はここまでとなります。
拙い旅行記をご覧下さてまして、誠にありがとうございました。

つづく。