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フランスでのチップの存在について
まず、フランスのレストランやカフェでチップは必要か?の答えとしてはYESでもありNOでもあります。
殆どのレストランやカフェではサービス料は含まれていますので、基本的にはチップの必要はありません。
渡さなくても何も思われませんし、後ろめたく思う必要もありません。
ではYESの場合はどんな場合か。
チップの義務はなくてもフランス社会ではチップ文化は生きています。
レストランで食事をしたり、カフェでお茶を飲んだり、たとえサービス料に含まれていても払う人は払います。
金額も人によって様々。特に料金の10%程度と言った決まりは全くありません。
少ししか食べていないのに500円分置いて行ったり、何人かで100円にも満たなかったり。
中には稀に、パティスリーなどでテイクアウトをしただけでも(座って食べなくても)チップを置いて行ったりします。
こちらでは「チップはこういう時にいくらくらい」といった決まりは全く存在しません。
あげたい時に、あげたい場所に、あげたい人に、あげたい分だけ置いていくだけです。
もらう方は、もしチップをもらえなくてもなんとも思いません。
ただ、チップを渡せばとても喜んでもらえます。
実際パリでサービス業をしている友人たちの話を聞いても少額でもチップは嬉しいそうです。
多くのサービス業界(飲食店やお店など)では従業員の賃金は国の定めている最低賃金なので
たとえ月に10ユーロでも手元に入ってくれば何かしらの助けになっています。
実際生活している私は、チップを置いていくときと置いていかない時があります。
気分次第でサービスが良くなったり悪くなったりするフランスでは、普通にしっかり働いているだけで合格点です。
無表情でもまじめに働いているスタッフがいればチップを置いていきます。
その上に気分が良くて親切な対応をしてくれたり、てきぱき気が利く対応をしてくれれば必ず置いていきます。
日本では普通な態度がこちらでは普通ではないのでその所は考慮する必要があります。
勿論高級ホテルやどこかの特定の場所で特別こちら側から何かを頼んだときはチップを渡す方がいいでしょう。
しかしこれも義務ではなく、あくまでも気持ちです。
ホテルなどで「荷物を運んでくれたから、はい2ユーロ」といった感じではなく、
あくまでも重たい荷物を運んでくれてありがとうという意味を込めてのチップを渡すのが礼儀。
だから自分がどれだけありがたいと思ったかによって金額が決まっていくのだと思います。
要するに、決まりはない、ということです。
これは「決まりがない=渡さなくても良い」ではないということです。
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