ハバナ(キューバ) のクチコミ一覧

キューバの家庭訪問

旅行時期:2017/07

5.0

キューバでは一般人の家庭訪問は政府の許可が必要で難しいので、今回は現地ツアー会社の女性社長宅の訪問でした。

キューバ人と20年ほど前に結婚した方で、日本人向けの現地ガイドなどの会社(レイコツアー)を経営しているそうです。
説明は同社員で同じくキューバ人と結婚している40代の女性と、日本に留学経験がある上司のキューバ人男性が担当してくれ、質疑応答にも答えてくれました。

訪問したお宅は、ハバナの閑静な住宅街にある80年前に建てられた2階建ての家でした。
門をくぐってちょっとした庭を抜けると簡単な屋根だけがある部屋に通され、家庭訪問の説明用に椅子とテーブルがセットしてあり、キューバの珈琲とケーキをごちそうになりながら説明を聞きました。

キューバでは外貨と交換可能な兌換ペソ(CUC)と一般のキューバ人が使う人民ペソ(CUP)があり、1CUC=25CUPというレートで、男性の説明によると二重通貨のメリットは無く、デメリットばかりということでした。
キューバ人の平均月収は3000円位と大変低いですが、これは2重通貨制とも関連があり、国民がいつまでたっても豊かになれない一因だそうです。

安価な配給制度(米、パスタ、ソーセージ、油、卵、鶏肉、エスプレッソなど)があり、給与の20%程度で生活に必要なものは殆ど手に入るので飢えて困っている人は殆ど居ませんが、貯金のあるお金持ちもいないそうで、家は都会に1軒、森の中や海辺など(別荘)に1軒所有できるそうです。

インフラ整備が出来ていないので、農産物などの物流が回らず、人の移動もヒッチハイクに頼る部分が多く、上下水道なども未発達なところが多いようです。

キューバでは医療費と教育費は無料で、医療技術も進んでおり、電気・水道などが無くても治療できる技術があり、各国への医師の派遣が外貨獲得の収入源になっています。
毎年各国から医学生を受け入れて6年間無料で勉強してもらい、終了後は自分の国に帰って医師として働いてもらうそうです。
同じく教育制度も進んでいるので各国の教員の養成も行っているそうです。

キューバの外貨獲得は、①医者の派遣、②観光、他にはニッケル・コバルト、砂糖などの輸出だそうで、一番の貿易相手国はベネズエラ、二番目は中国だそうです。

キューバ人は15才で成人となり、18才から徴兵制度があって、入隊しないものは3年間の公共奉仕に従事するそうですが、徴兵制度後は優先して希望の大学などに入学できるそうです。

キューバで生活をしていると、連帯感を強く感じる「平等」の精神が培われており、お互いが助け合わないと生きていけないので必然的にそうなり、「いじめ」などは人と人とのつながりが密なので起こりにくいそうです。
但し、物が不足しているので泥棒は多いそうで、各家の泥棒除けのフェンスなどは厳重でした。

説明の後、台所やダイニングルームを見学しましたが、家の中の道具や家電製品も古いものが大切に使われ、壊れても得意な人が修理して使っているそうで、棚なども手作り感いっぱいでした。

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