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新手のATMスキミング被害にご注意あれ!

旅行時期:2023/06

2.0

 ロンドンで新手のATMスキミング被害が発生しています。ちょっと長いですが、関心がおありであればご覧ください。これから海外に行かれる方あるいは同様の被害を経験された方がいらっしゃいましたら、情報や感想をお願いします。


【総評】
 ロンドンは30年前に初めて訪れて以来少なくとも5、6回は行っています。わたしにとって第二の故郷のような国ですし、観光地としても見どころ満載で、長い歴史に常に新しいものが取り入れられていて、本来なら総合評価は間違いなく4以上のはずですが、行くたびになんだか治安面で不安になるような感覚が増しています。
 
 初めての頃は怖いもの知らずなだけだったのかもしれません。ですが、とりわけEUを離脱してからのちに私にとっては初めての滞在となった2023年の夏には、かつて2か月ほどホームステイをさせていただいたイギリス家庭の人々も口をそろえて「どんどん悪くなっている。」と嘆いていましたし、別のイギリス人の友人も同様に愚痴をこぼしていました。

【生活】
 もちろんよくなっている部分もたくさんあるのでしょうが、彼らが言うにはEUを離脱して、周辺国からの労働力が確保できなくなっているというのです。イギリスは階級社会なので、清掃や飲食などに関連するような仕事は移民に頼っている側面があって、最近はそういった仕事に従事する労働力不足が深刻になっているというのです。その結果、ゴミ収集車が1週間来なくなるなど、日常生活も不便になっているとのことです。

【物価】
 従業員確保のため人件費が高騰しているだけでなく、EU加盟国からの物資も入りにくくなり、その結果、物価がものすごいことになっているというのです。パブで1パイントの冷えたビールを飲むと1,000円以上します。

【滞在費】
 わたしが今回の滞在で以前と比べて特に高くなったと感じたのは、移動のためのコストやホテルの宿泊費です。ロンドンの地下鉄は初乗り500円。ホテルはもともと高かったのですが、安全な地域でハイシーズンにバス・トイレ付きの個室を一泊2万円台で見つけることは円安の煽りも受けてとても、とても、とても困難な状況です。レストランも高いので、ファストフード店でテイクアウトして缶ビールを買って部屋飲みで済ませることも多かったです。

【交通費】
 ヒースローに到着してわたしの第二の故郷ともいえるノリッジまでの交通費を例に記載します。ヒースロー空港からヒースロー・エキスプレスに乗るとパディントン駅まで片道£25(同4,500円)にもなるんです。目玉が飛び出るうえ乗り換えが必要になるので、最終からエリザベスラインを利用してロンドン市内東部のリバプール・ストリート・ステーションまで行きましょう。50分ほど。所要時間は5分程度の違いにしかなりません。そんでもって運賃は半分ほどの片道£13.30(約2,400円)です。それでもちょっと高いなぁと思います。
 そこから、わたしの第二の故郷ともいえるノリッジまではグレートアングリアの鉄道を利用して片道14,000円もかかります。時間にして約1時間40分の距離です。
 なお、ヒースローからノリッジまでのコーチ(バス)があり、こちらは約1万円前後からで所要時間は5時間ほどです。
 28年前にホームステイしていたころは、デイ・リターンチケットを使って数千円で気楽にロンドンまで遊びに行っていましたが、今はとてもそんな気分にはなれません。

【治安】
 治安そのものは、昼間は気を付けていれば大丈夫なところがほとんどですが、夜は以前よりやっぱり危険性が高まっているように感じます。でも、初めて訪れたころはIRAとの衝突の影響もあってか、地下鉄に乗っていると突然列車が止まって避難しなきゃならないことが頻発していましたが、今はそんなことは影を潜めているようです。

【スキミング】
 でも、もっと危険なのはこれまでにはなかった新たな手口によるカードのスキミング被害が発生していることです。

 新たな手口とは...。ATMで預金を引き出すまたはキャッシングしようとしてカードの差込口にカードを差し込みますよね。その差込口にカードのICチップに書き込まれている情報を盗み取るデバイスが巧妙に組み込むという手口です。最近、SNSのサイトに差込口にそうしたデバイスが組み込まれたカバーが付けられている様子が動画で紹介されているのを見かけました。まさに、それでしょう。

 決済の際にお店の奥にカードを持って行ってスキミングの機械にかけて情報を読み盗るといった手口は以前からあったので、カードを相手に渡さないよう常に気を付けていました。それでも、わたしはヒースロー空港でATMを利用して自分の外貨預金の口座から£300を引き出したのですが、その後イギリスを出国して数日経ってその預金口座から計£600を不正に引き出される被害に遭いました。

 ロンドンで立て続けに6回100ポンドずつ使用されて、その時点でのポンド普通預金口座残額のほぼ全額にあたる計600ポンドが一瞬のうちに消えました。おそらく商品代金の決済(クレジット機能)ではなく、不正に現金が引き出されたのでしょう。その時点で、わたしはイギリスを出国してから3日経っていて、カタールを経由して次の目的地マドリードに滞在していました。

 わたしがイギリスにいない間にロンドンでわたしの口座から不正に現金が引き出されたのです。その日、利用状況を即座に通知されるメールが6通、ほんの数分の間に立て続けに届いたのですが、通知を受け取った日はドーハを経由してマドリードに到着した翌日でした。いったい何が起こっているの?システム異常が発生したの?と、にわかには状況を把握できずに唖然としましたが、残高がなくなっていたことに気づきすぐさまアプリ上でカードの使用停止の操作をしました。
 
 カード会社に連絡して状況を詳細に報告しました。カード会社も調査をしてくれました。カード会社の調査によると、6月3日にヒースロー空港のATMを利用して現金が引き出された記録があるというので、それはロンドンに到着してすぐにわたし自身が利用したことを伝えました。3日から11日までの英国滞在期間中の利用履歴はすべて自分がデビット機能で決済したものと一致していました。14日にはマドリードにいたのだからその時点でロンドンで行われた取引はわたしが利用したものではないと訴えました。

 担当の方によると、カード会社の利用記録をもとにして調査をしたが犯人や手口までは特定できないので、ヒースロー空港のATMで現金を利用した際にスキミングされたのではないか、とのことでした。ATMを利用する際には周りに不審な人がいないか慎重に操作していると言ったのですが、調査結果を報告していただいた方から「最近ではATMにスキミングのための仕掛けを巧妙に仕込んでカード情報を盗むといった手口がある。」とのことでした。まさにそれですね。恐ろしいい話です。

 カード会社の調査内容や提出したe-ticketなどにより不正利用の被害との事実認定をしていただき、カード会社の補償限度額の上限まで補償をしていただくことができました。

 もしかしたらロンドンだけでなく、世界中でこのような新手の被害が発生しているのかもしれませんね。気を付けなければなりませんが、どのように気を付ければよいのでしょうか?ほんとに困ったものです。

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