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Museo Nazionale di Capodimonte, Naple<br />ナポリ  カポディモンテ美術館<br /><br />この美術館には、ブリューゲル(父)の作品が2枚あります。<br /><br />「The Parable of the Blind Leading the Blind」<br />Oil on Canvas, 86x156cm「盲人の寓話」<br />もう一枚は<br />「The Misanthrope」1568<br />Oil on canvas, diameter 86cm「人間嫌い」<br /><br />ブリューゲル(父)は1569年に死去しています。「盲人の寓話」も「人間嫌い」も死去の前年1568年ブリューゲル(父)43歳の時の作品です。<br /><br />ブリューゲル(父)は1563年に結婚しアントワープからブリュッセルへ引っ越しています。翌年の1564年には長男(後のピーターブリューゲル(長男)が、1568年には次男(後のヤンブリューゲル)が誕生しています。<br /><br />このように充実した家庭生活の中でブリューゲルの絵画活動は目をみはるようなものでした。1567年から68年は円熟期で素晴らしい作品たち(「農民の結婚式」「農民の踊り」など)が残されています。

ブリューゲルをたずねる旅~2016年9月 ナポリ

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2016/08/31 - 2016/09/06

9位(同エリア1378件中)

旅行記グループ ブリューゲルをたずねる旅

6

43

norio2bo

norio2boさん

この旅行記スケジュールを元に

Museo Nazionale di Capodimonte, Naple
ナポリ カポディモンテ美術館

この美術館には、ブリューゲル(父)の作品が2枚あります。

「The Parable of the Blind Leading the Blind」
Oil on Canvas, 86x156cm「盲人の寓話」
もう一枚は
「The Misanthrope」1568
Oil on canvas, diameter 86cm「人間嫌い」

ブリューゲル(父)は1569年に死去しています。「盲人の寓話」も「人間嫌い」も死去の前年1568年ブリューゲル(父)43歳の時の作品です。

ブリューゲル(父)は1563年に結婚しアントワープからブリュッセルへ引っ越しています。翌年の1564年には長男(後のピーターブリューゲル(長男)が、1568年には次男(後のヤンブリューゲル)が誕生しています。

このように充実した家庭生活の中でブリューゲルの絵画活動は目をみはるようなものでした。1567年から68年は円熟期で素晴らしい作品たち(「農民の結婚式」「農民の踊り」など)が残されています。

同行者
一人旅
交通手段
鉄道 観光バス 徒歩
航空会社
ANA
旅行の手配内容
個別手配

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  • ブリューゲルをたずねる旅はいつも寒い時期にして来ました。その時なら美術館はすいていますのでゆっくりと見られますし、おまけに飛行機代も宿泊代も安いからです。<br /><br />2枚以上ブリューゲル(父)の作品を収蔵している美術館は今回のナポリのカポディモンテ美術館が最後になりました。後は一枚ずつになります。<br /><br />今回の旅行の日程を立てるに当たって皆さんからアドバイスを頂きました。ナポリのベストシーズンは夏ということでした。写真はホテルの屋上のレストランでの朝食時に楽しんだベスヴィオ山の景色です。<br /><br />6泊しましたが雨は一度も降りませんでした。<br />抜けるような青空のナポリを楽しめました。<br />皆さんからのアドバイス通り、美しいナポリを楽しめました。<br /><br />今回は久し振りに水彩画のセットを持参してナポリを描いて見ました。絵を描く気持ちになる素晴らしい景色でした。<br /><br />

    ブリューゲルをたずねる旅はいつも寒い時期にして来ました。その時なら美術館はすいていますのでゆっくりと見られますし、おまけに飛行機代も宿泊代も安いからです。

    2枚以上ブリューゲル(父)の作品を収蔵している美術館は今回のナポリのカポディモンテ美術館が最後になりました。後は一枚ずつになります。

    今回の旅行の日程を立てるに当たって皆さんからアドバイスを頂きました。ナポリのベストシーズンは夏ということでした。写真はホテルの屋上のレストランでの朝食時に楽しんだベスヴィオ山の景色です。

    6泊しましたが雨は一度も降りませんでした。
    抜けるような青空のナポリを楽しめました。
    皆さんからのアドバイス通り、美しいナポリを楽しめました。

    今回は久し振りに水彩画のセットを持参してナポリを描いて見ました。絵を描く気持ちになる素晴らしい景色でした。

    ユーロスターズ エクセルシオール ホテル ホテル

  • 今回のナポリではスマホのプリペイドSIMカードに挑戦し比較的に分かりにくいナポリをオンラインのナビゲーションで自由自在に歩き回り、市内交通を乗りまくりました。<br />今までのオフラインのスマホと比べて数段便利でした。<br />これについては4TのVさんに丁寧なアドバイスを頂きました。Vさんありがとうございました。<br /><br />カポディモンテ美術館はちょっと分かりにくい所ですが、カポディモンテのHPに専用の直行バスがあるのを知りそれを利用しました。

    今回のナポリではスマホのプリペイドSIMカードに挑戦し比較的に分かりにくいナポリをオンラインのナビゲーションで自由自在に歩き回り、市内交通を乗りまくりました。
    今までのオフラインのスマホと比べて数段便利でした。
    これについては4TのVさんに丁寧なアドバイスを頂きました。Vさんありがとうございました。

    カポディモンテ美術館はちょっと分かりにくい所ですが、カポディモンテのHPに専用の直行バスがあるのを知りそれを利用しました。

    サンカルロ劇場 劇場・ホール・ショー

  • カポディモンテ美術館行きのバスです。<br />乗り場はサンカルロ劇場の前からです。<br />10時15分(毎時15分)のカポディモンテ美術館直行バスに乗りました。<br />切符はバスの中でドライバーが発券してくれました。<br />美術館も含めて12ユーロというがどうなる事か?この切符が美術館での入場券と帰りの乗車券になりますので無くさないように!

    カポディモンテ美術館行きのバスです。
    乗り場はサンカルロ劇場の前からです。
    10時15分(毎時15分)のカポディモンテ美術館直行バスに乗りました。
    切符はバスの中でドライバーが発券してくれました。
    美術館も含めて12ユーロというがどうなる事か?この切符が美術館での入場券と帰りの乗車券になりますので無くさないように!

  • 30分ほど石畳の急坂を登り考古学博物館を過ぎてカポディモンテ美術館へ到着します。<br /><br />一般のバスは美術館の外のバス停で降りるがこのバスだと美術館の中まで入ってくれて下車出来るので少し得した気分でした。

    30分ほど石畳の急坂を登り考古学博物館を過ぎてカポディモンテ美術館へ到着します。

    一般のバスは美術館の外のバス停で降りるがこのバスだと美術館の中まで入ってくれて下車出来るので少し得した気分でした。

    国立カポディモンテ美術館 博物館・美術館・ギャラリー

  • バスを降りると敷地の奥にカポディモンテ美術館が見えます。

    バスを降りると敷地の奥にカポディモンテ美術館が見えます。

  • カポディモンテ美術館の入り口です。

    カポディモンテ美術館の入り口です。

    国立カポディモンテ美術館 博物館・美術館・ギャラリー

  • 入口を入ると中庭があって右奥が切符売り場、ロッカー、オーディオガイド、ミュージアムショップになっています。<br /><br />オーディオガイドは日本語はないので英語を借りました。5ユーロです。イヤホーンを持って行った方が便利です。<br /><br />Museo di Capodimonte カポディモンテ美術館は1757年出来上がった。イタリアの君主制が終わった1950年に国立の美術館になっています。

    入口を入ると中庭があって右奥が切符売り場、ロッカー、オーディオガイド、ミュージアムショップになっています。

    オーディオガイドは日本語はないので英語を借りました。5ユーロです。イヤホーンを持って行った方が便利です。

    Museo di Capodimonte カポディモンテ美術館は1757年出来上がった。イタリアの君主制が終わった1950年に国立の美術館になっています。

  • 「The Parable of the Blind Leading the Blind」<br />Oil on Canvas, 86x156cm<br />「盲人の寓話」<br />ブリューゲル(父)は1569年に死去しています。「盲人の寓話」は死去の前年1568年ブリューゲル(父)43歳の時の作品です。<br />ブリューゲル(父)は1563年に結婚しアントワープからブリュッセルへ引っ越しています。翌年の1564年には長男(ピーターブリューゲル(長男)が、1568年には次男(ヤンブリューゲル)が誕生しています。<br />充実した家庭生活の中で絵画の活動も目をみはるようでした。1567年から68年は円熟期で素晴らしい作品たち(「農民の結婚式」「農民の踊り」など)が残されています。

    「The Parable of the Blind Leading the Blind」
    Oil on Canvas, 86x156cm
    「盲人の寓話」
    ブリューゲル(父)は1569年に死去しています。「盲人の寓話」は死去の前年1568年ブリューゲル(父)43歳の時の作品です。
    ブリューゲル(父)は1563年に結婚しアントワープからブリュッセルへ引っ越しています。翌年の1564年には長男(ピーターブリューゲル(長男)が、1568年には次男(ヤンブリューゲル)が誕生しています。
    充実した家庭生活の中で絵画の活動も目をみはるようでした。1567年から68年は円熟期で素晴らしい作品たち(「農民の結婚式」「農民の踊り」など)が残されています。

  • 「盲人の寓話」はマタイの福音書の15章12〜17節の記述を主題にしています。<br /><br />「そのとき、弟子たちが近寄ってきてイエスに言った、「パリサイ人たちが御言を聞いてつまずいたことを、ご存じですか」。 イエスは答えて言われた、「わたしの天の父がお植えにならなかったものは、みな抜き取られるであろう。 彼らをそのままにしておけ。彼らは盲人を手引きする盲人である。もし盲人が盲人を手引きするなら、ふたりとも穴に落ち込むであろう」。 ペテロが答えて言った、「その譬を説明してください」。 イエスは言われた、「あなたがたも、まだわからないのか。 口にはいってくるものは、みな腹の中にはいり、そして、外に出て行くことを知らないのか。」<br /><br />6人の盲人たちが、杖で繋がって歩いています。先導する一番前の男は既に穴に落ち込んでいます。次の白い帽子の男はそれに気づかず後の4人に声をかけ引っ張っています。後の4人も何も知らずに進んでいます。人に追従することなく、自分自身の判断を行うべきです。盲目的に他の人間に従ってしまう人間の惨めさと愚かさをブリューゲル(父)は描き切っています。<br />ブリューゲル(父)の描きこみは正確です。先頭の白いキャップの男の目は、刑罰か事故でくり抜かれています。真ん中の二人は前の男は黒内障、その後ろは角膜白班と言われています。

    「盲人の寓話」はマタイの福音書の15章12〜17節の記述を主題にしています。

    「そのとき、弟子たちが近寄ってきてイエスに言った、「パリサイ人たちが御言を聞いてつまずいたことを、ご存じですか」。 イエスは答えて言われた、「わたしの天の父がお植えにならなかったものは、みな抜き取られるであろう。 彼らをそのままにしておけ。彼らは盲人を手引きする盲人である。もし盲人が盲人を手引きするなら、ふたりとも穴に落ち込むであろう」。 ペテロが答えて言った、「その譬を説明してください」。 イエスは言われた、「あなたがたも、まだわからないのか。 口にはいってくるものは、みな腹の中にはいり、そして、外に出て行くことを知らないのか。」

    6人の盲人たちが、杖で繋がって歩いています。先導する一番前の男は既に穴に落ち込んでいます。次の白い帽子の男はそれに気づかず後の4人に声をかけ引っ張っています。後の4人も何も知らずに進んでいます。人に追従することなく、自分自身の判断を行うべきです。盲目的に他の人間に従ってしまう人間の惨めさと愚かさをブリューゲル(父)は描き切っています。
    ブリューゲル(父)の描きこみは正確です。先頭の白いキャップの男の目は、刑罰か事故でくり抜かれています。真ん中の二人は前の男は黒内障、その後ろは角膜白班と言われています。

  • 先頭の倒れこんでしまった男の部分です。外からの光が作品のガラスに反射して上手く撮影できませんでした。<br /><br />警備の黒服の女の子が窓を閉めてくれました。<br />それでも隙間から外光が入りリフレクトは止まりませんでした。目視で鑑賞するには差し支えないのですが、写真はこのレベルです。

    先頭の倒れこんでしまった男の部分です。外からの光が作品のガラスに反射して上手く撮影できませんでした。

    警備の黒服の女の子が窓を閉めてくれました。
    それでも隙間から外光が入りリフレクトは止まりませんでした。目視で鑑賞するには差し支えないのですが、写真はこのレベルです。

  • 2番目の男の部分です。<br />男の目は事故か、刑罰かによって失われています。<br />作品の損傷が激しく一部の部分は絵の具が剥げ落ちているところがありました。<br />美術館内の空調はないようで窓を開けて換気していました。作品の保存としては良くない状態です。財政的に厳しいのかもしれません。カラヴァッジョがカポディモンテ美術館のメインです。ブリューゲル(父)の作品がある17室は閑散としていました。<br /><br /><br />ベルギーのブリュッセルに住んでいた画家であるブリュッセル(父)の1568年の作品がナポリにあるのは不思議な印象があった。<br />

    2番目の男の部分です。
    男の目は事故か、刑罰かによって失われています。
    作品の損傷が激しく一部の部分は絵の具が剥げ落ちているところがありました。
    美術館内の空調はないようで窓を開けて換気していました。作品の保存としては良くない状態です。財政的に厳しいのかもしれません。カラヴァッジョがカポディモンテ美術館のメインです。ブリューゲル(父)の作品がある17室は閑散としていました。


    ベルギーのブリュッセルに住んでいた画家であるブリュッセル(父)の1568年の作品がナポリにあるのは不思議な印象があった。

  • 画面の左下の部分です。ブリューゲルのサインを撮影しています。ガラスの反射でiPhoneが写り込んでしまっています。

    画面の左下の部分です。ブリューゲルのサインを撮影しています。ガラスの反射でiPhoneが写り込んでしまっています。

  • 作品の右上の教会の部分です。<br />この教会は当時ブリューゲル(父)が住んでいたブリュッセル近郊のPede-Sainte-Anne村に現存しているようです。

    作品の右上の教会の部分です。
    この教会は当時ブリューゲル(父)が住んでいたブリュッセル近郊のPede-Sainte-Anne村に現存しているようです。

  • 作品の右上はじの木の描き方のアップです。<br />日本の山水画のような筆の動きだけで幹と枝と葉を表現しています。

    作品の右上はじの木の描き方のアップです。
    日本の山水画のような筆の動きだけで幹と枝と葉を表現しています。

  • 作品の左下の枝の部分のアップです。<br />同じ枝でも手前の枝は立体的に描かれています。<br /><br />この部分を見ていて気がつきました。<br />この盲人の行列は幅が多分70cm位の畦道を歩いて行っているようです。畦道の両側は深く落とし込んでいて、先頭の男は裏返しになりながら畦道から左の落とし込みへ転落しています。<br /><br />ブリューゲル(父)はその決定的瞬間を描いています。

    作品の左下の枝の部分のアップです。
    同じ枝でも手前の枝は立体的に描かれています。

    この部分を見ていて気がつきました。
    この盲人の行列は幅が多分70cm位の畦道を歩いて行っているようです。畦道の両側は深く落とし込んでいて、先頭の男は裏返しになりながら畦道から左の落とし込みへ転落しています。

    ブリューゲル(父)はその決定的瞬間を描いています。

  • 作品の全体図です。<br />よく見て見ると、<br />盲人たちの行列が幅の狭い、足元の悪い畦道に紛れ込んでしまっているのが分かります。<br /><br />ブリューゲルの作品としては唯一の横長の寸法(86x154cm)です。ブリューゲルの主要な作品たち、農民の結婚式、農民の踊り、連作月暦画は114x164cm程度の寸法です。

    作品の全体図です。
    よく見て見ると、
    盲人たちの行列が幅の狭い、足元の悪い畦道に紛れ込んでしまっているのが分かります。

    ブリューゲルの作品としては唯一の横長の寸法(86x154cm)です。ブリューゲルの主要な作品たち、農民の結婚式、農民の踊り、連作月暦画は114x164cm程度の寸法です。

  • カポディモンテ美術館はブリューゲル(父)の作品を2枚収蔵しています。今回は2枚とも見られて良かったです。<br /><br />写真はブリューゲルの作品2枚です。

    カポディモンテ美術館はブリューゲル(父)の作品を2枚収蔵しています。今回は2枚とも見られて良かったです。

    写真はブリューゲルの作品2枚です。

  • もう一枚は<br />The Misanthrope<br />1568<br />Oil on canvas, diameter 86cm<br />「人間嫌い」この作品も死去の前年に描かれています。<br />86cmの直径の画面の下部には「世界が余りに不誠実なので喪にふくす」と書かれています。赤い財布を取ろうとしている男の子は地球儀の中に入っています。「ネーデルランドの諺」(1559年制作、ベルリン美術館蔵)にも同じ絵柄が出てきています。「世の中を生き抜くには頭を下げなければならない」という諺です。

    もう一枚は
    The Misanthrope
    1568
    Oil on canvas, diameter 86cm
    「人間嫌い」この作品も死去の前年に描かれています。
    86cmの直径の画面の下部には「世界が余りに不誠実なので喪にふくす」と書かれています。赤い財布を取ろうとしている男の子は地球儀の中に入っています。「ネーデルランドの諺」(1559年制作、ベルリン美術館蔵)にも同じ絵柄が出てきています。「世の中を生き抜くには頭を下げなければならない」という諺です。

  • 画面の右上には羊が放牧されています。水平線には風車小屋が描かれています。羊飼いは不平を言わず、自分の運命に満足している。という諺をあらわしていると言われています。

    画面の右上には羊が放牧されています。水平線には風車小屋が描かれています。羊飼いは不平を言わず、自分の運命に満足している。という諺をあらわしていると言われています。

  • 老人の足もとの先には黒い鋲が落ちています。老人は気づかないようです。

    老人の足もとの先には黒い鋲が落ちています。老人は気づかないようです。

  • 男は老人のコートから赤いサイフを引っ張り出して、ナイフで紐を切ろうとしています。

    男は老人のコートから赤いサイフを引っ張り出して、ナイフで紐を切ろうとしています。

  • 財布のひもを切って盗もうとしている男の顔の部分のアップです。<br />この表情の人物をブリューゲル(父)は頻繁に描きます。

    財布のひもを切って盗もうとしている男の顔の部分のアップです。
    この表情の人物をブリューゲル(父)は頻繁に描きます。

  • カポディモンテ美術館へのバス Shuttle Museo di Capodimonte のチラシです。<br />入場券付きで12ユーロ、乗車券だけで8ユーロと書かれています。バスのルート図と停車駅が図示されています。<br /><br />裏面には時刻表があります。美術館からの帰りの時間が分かると便利です。ドライバーに貰っておきましょう。

    カポディモンテ美術館へのバス Shuttle Museo di Capodimonte のチラシです。
    入場券付きで12ユーロ、乗車券だけで8ユーロと書かれています。バスのルート図と停車駅が図示されています。

    裏面には時刻表があります。美術館からの帰りの時間が分かると便利です。ドライバーに貰っておきましょう。

  • カポディモンテ美術館の収蔵作品のカタログです。9ユーロでした。入り口のミュージアムショップで買えます。

    カポディモンテ美術館の収蔵作品のカタログです。9ユーロでした。入り口のミュージアムショップで買えます。

  • ブリューゲル作品の鑑賞を終えてその他もいくつか見ました。<br />カポディモンテ美術館の展示は多岐に渡っています。18世紀にナポリ王となったブルボン家のカルロ3世の当時の豪華な内装の部屋たちが残されています。<br />

    ブリューゲル作品の鑑賞を終えてその他もいくつか見ました。
    カポディモンテ美術館の展示は多岐に渡っています。18世紀にナポリ王となったブルボン家のカルロ3世の当時の豪華な内装の部屋たちが残されています。

    国立カポディモンテ美術館 博物館・美術館・ギャラリー

  • 豪華な食器を使ったテーブルセットです。

    豪華な食器を使ったテーブルセットです。

  • 舞踏室は42室です。

    舞踏室は42室です。

  • ナポレオンはコルシカ島の生まれです。19世紀のはじめナポリはナポレオンに支配されていました。<br />ナポレオンの肖像画です。

    ナポレオンはコルシカ島の生まれです。19世紀のはじめナポリはナポレオンに支配されていました。
    ナポレオンの肖像画です。

  • El Greco (1541-1614) &quot;Boy blowing on an ember light a candle&quot; 1570年作<br />「ろうそくに火を灯す少年」<br />エルグレコ30歳の初期の作品です。<br /><br />正面からの撮影は反射してしまうので、左から撮りました。

    El Greco (1541-1614) "Boy blowing on an ember light a candle" 1570年作
    「ろうそくに火を灯す少年」
    エルグレコ30歳の初期の作品です。

    正面からの撮影は反射してしまうので、左から撮りました。

  • これも左から撮影しています。<br />Parmigianino (1503-1540) &quot;Portrait of a young woman (Antea)&quot; 1535作<br />パルミジャニーノ作 「若き女性の肖像(アンテア)」<br />これもカポディモンテ美術館を代表するマニエリスムの作品です。<br />パルミジャニーノ32歳の作品、つまり37歳で死ぬ5年前の作品です。

    これも左から撮影しています。
    Parmigianino (1503-1540) "Portrait of a young woman (Antea)" 1535作
    パルミジャニーノ作 「若き女性の肖像(アンテア)」
    これもカポディモンテ美術館を代表するマニエリスムの作品です。
    パルミジャニーノ32歳の作品、つまり37歳で死ぬ5年前の作品です。

  • アンテアの相手を射るような鋭い視線と清純な印象が日本人の好みにあうように思います。<br />モデルはパルミジャニーノがローマに滞在していた時の恋人だったようです。<br />彼女の職業は宮廷の高級娼婦だったそうです。

    アンテアの相手を射るような鋭い視線と清純な印象が日本人の好みにあうように思います。
    モデルはパルミジャニーノがローマに滞在していた時の恋人だったようです。
    彼女の職業は宮廷の高級娼婦だったそうです。

  • アンテアが右肩に掛けている毛皮のアップです。左肩に対して極端に幅広に描かれている右肩はマニエリスム的なデフォルメであるとされています。<br />この小動物の毛皮を描きこむためには必要なデフォルメのようです。鷹匠がするような皮の手袋(左手は素手です)を見ると生きている小動物にも見えます。動物につけられた鎖を持っています。どうも、生きた小動物(凶暴な)を肩に掛けて(お守り?)いると見るのが間違いないと思いました。とすると、左側が右側に較べて幅広いのは、鷹匠の肩に鷹のとまるクッションのある服のようにデザインされたものかも知れません。

    アンテアが右肩に掛けている毛皮のアップです。左肩に対して極端に幅広に描かれている右肩はマニエリスム的なデフォルメであるとされています。
    この小動物の毛皮を描きこむためには必要なデフォルメのようです。鷹匠がするような皮の手袋(左手は素手です)を見ると生きている小動物にも見えます。動物につけられた鎖を持っています。どうも、生きた小動物(凶暴な)を肩に掛けて(お守り?)いると見るのが間違いないと思いました。とすると、左側が右側に較べて幅広いのは、鷹匠の肩に鷹のとまるクッションのある服のようにデザインされたものかも知れません。

  • 衣装のダーツの部分に描かれた幾何学模様も装飾的です。

    衣装のダーツの部分に描かれた幾何学模様も装飾的です。

  • ブルボン家の武器や甲胄類の部屋もありました。

    ブルボン家の武器や甲胄類の部屋もありました。

  • 一階のホールにある白い石像<br />周りにいる普段着の中年の女性たちは美術館の職員です。トイレの場所をおしえてくれました。

    一階のホールにある白い石像
    周りにいる普段着の中年の女性たちは美術館の職員です。トイレの場所をおしえてくれました。

  • Simone Martini (1284-1344)<br />&quot;St Ludwig of Toulouse&quot; 1317作<br />レモーネマルティーニの「トウールーズの聖ルイ」に見入る人たち。この写真もそうですが撮影は皆さん殆どスマホを使っています。

    Simone Martini (1284-1344)
    "St Ludwig of Toulouse" 1317作
    レモーネマルティーニの「トウールーズの聖ルイ」に見入る人たち。この写真もそうですが撮影は皆さん殆どスマホを使っています。

  • 「カポディモンテ美術館を代表する作品」を見つめる人たちの写真です。<br />回廊の突き当たりにあります。<br /><br />Caravaggio &quot;Flagellation&quot; 1609作<br />カラヴァッジョ「キリストの笞打ち」<br /><br />これを見にカポディモンテ美術館に来る人は多いです。

    「カポディモンテ美術館を代表する作品」を見つめる人たちの写真です。
    回廊の突き当たりにあります。

    Caravaggio "Flagellation" 1609作
    カラヴァッジョ「キリストの笞打ち」

    これを見にカポディモンテ美術館に来る人は多いです。

  • カラヴァッジョは波乱万丈の生涯を送った画家です。生涯にわたって、度重なる暴力事件を起こします。1606年にはついに殺人事件を起こし、ローマから逃亡し、ローマの司法権のないナポリに逃げ込みます。<br />ナポリでも天才画家として成功します。しかし、カラヴァッジョの暴力行為は収まらず、マルタへ逃れ、更にシチリアへ逃れます。その後一番安全だという事でナポリに再び戻ったのがこの「キリストの笞打ち」を描いた頃です。<br /><br />その後、カラヴァッジョはナポリから恩赦のでたローマに戻る途中に熱病のため死去します。36歳6ケ月の生涯でした。

    カラヴァッジョは波乱万丈の生涯を送った画家です。生涯にわたって、度重なる暴力事件を起こします。1606年にはついに殺人事件を起こし、ローマから逃亡し、ローマの司法権のないナポリに逃げ込みます。
    ナポリでも天才画家として成功します。しかし、カラヴァッジョの暴力行為は収まらず、マルタへ逃れ、更にシチリアへ逃れます。その後一番安全だという事でナポリに再び戻ったのがこの「キリストの笞打ち」を描いた頃です。

    その後、カラヴァッジョはナポリから恩赦のでたローマに戻る途中に熱病のため死去します。36歳6ケ月の生涯でした。

  • カポディモンテ美術館の3階には現代の芸術作品が展示されています。<br />ここは、無人状態です。<br /><br />写真はアメリカの作家アンディウォホールの作品「ベスヴィオス山」<br />Andy Warhol (1928-1987)<br />&quot;Vesuvius&quot; 1985年作

    カポディモンテ美術館の3階には現代の芸術作品が展示されています。
    ここは、無人状態です。

    写真はアメリカの作家アンディウォホールの作品「ベスヴィオス山」
    Andy Warhol (1928-1987)
    "Vesuvius" 1985年作

  • アンディウオホールの「ベスビオス山」の正面からの写真です。<br />この柄のTシャツがミュージアムショップにありました。<br /><br />このフロアも空調はありませんでした。

    アンディウオホールの「ベスビオス山」の正面からの写真です。
    この柄のTシャツがミュージアムショップにありました。

    このフロアも空調はありませんでした。

  • 3階からの眺望です。<br />ランニングしたり、家族がシーツを敷いて団欒したりしています。<br />カポディモンテ美術館は他にも磁器(カポディモンテ焼)のコーナーもありますが、夕方からのオープンと言っていました。<br /><br />ミュージアムカフェを覗きましたが、何もないので13:40の赤バスで市内に戻りました。

    3階からの眺望です。
    ランニングしたり、家族がシーツを敷いて団欒したりしています。
    カポディモンテ美術館は他にも磁器(カポディモンテ焼)のコーナーもありますが、夕方からのオープンと言っていました。

    ミュージアムカフェを覗きましたが、何もないので13:40の赤バスで市内に戻りました。

  • 赤いバス(Shuttle Museo di Capodimonte)でヌオーヴォ城まで戻りました。<br /><br />その後はプリペードのSIMをさしたiPhoneのナビでナポリを散策しました。<br /><br />どこも絵になるナポリの街並みでした。

    赤いバス(Shuttle Museo di Capodimonte)でヌオーヴォ城まで戻りました。

    その後はプリペードのSIMをさしたiPhoneのナビでナポリを散策しました。

    どこも絵になるナポリの街並みでした。

  • ホテルのテラスから見えるナポリ湾を描いて見ました。久し振りの水彩スケッチでしたが、ナポリ湾の美しい景色のおかげで何とか絵になりました。<br /><br />右に見えるのが卵城です。

    ホテルのテラスから見えるナポリ湾を描いて見ました。久し振りの水彩スケッチでしたが、ナポリ湾の美しい景色のおかげで何とか絵になりました。

    右に見えるのが卵城です。

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ブリューゲルをたずねる旅

この旅行記へのコメント (6)

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  • milkさん 2017/04/29 22:47:04
    絵を描かれるのですね!
    norio2boさん、こんばんは。

    私の旅行記を沢山見て下さってありがとうございます。

    絵を描かれすのですね!
    絵心のない私にとって、海外でスケッチなんて尊敬してしまいます。
    柔らかくて優しい風景ですね。
    ナポリの風を懐かしく思い起こしました
    以前ナポリに行った時はツアーで、車窓観光しかできなかったのですが、カプリ島に行くために港には立ち寄りました。
    いつかは個人でのんびり訪れたいと思っています。

    ナポリにも素敵な美術館があるのですね。
    ブリューゲル一家に付いての知識はまだ浅かったので良く知らなかったのですが、お父様は随分早くに亡くなられていたのですね!
    その子供たちは父親のことなんてほとんど覚えていないでしょうに、同じ画家の道を辿り、お父様の模作を作ったりしていたのですね。
    これほどの影響を与えたのは母親の教育が良かったのかしら?
    それとも、記憶に残っていない父親の事を少しでも知ろうとしたのかな?
    とても興味深いです。

    ブリューゲルと言えばnorio2boさんを思い出してしまうのですが、ブリューゲル「バベルの塔」展へは行かれました?
    これだけ海外で見ていたらわざわざ日本で見なくてもと思いますが、ブリューゲルの作品が集結するのも魅力なので行かれたのかな〜?と考えていました。

    milk

    norio2bo

    norio2boさん からの返信 2017/04/30 07:22:12
    RE: 絵を描かれるのですね!
    milkさん

    おはようございます。
    メッセージありがとうございます。
    いつも旅行記楽しみに拝見しています。

    ナポリはブリューゲルがなければ行かなかったと思います。
    ツアーで行った時は、卵城の前で深呼吸するくらいの時間、バスから降りてナポリ湾を見ました。
    添乗員さんから危険地域だと説明があり、メインの観光スポットを車上見学でした。

    ナポリは素晴らしいところでした。もう一度行きたいと思っています。
    関心あったら、ひとり街歩き旅行記アップしていますので暇なときに見て下さい。

    上野の都美術館には休館日の月曜の特別チケットを貰ったので行って来ます。
    芸大の協力で鑑賞方法にも工夫があるようで楽しみです。

    スペインの旅行記のアップ楽しみに待っています。
    今後ともよろしくおつきあいのほど!
  • cookieさん 2016/12/31 11:23:32
    すてきなーースケッチ
    NORIO2BOさん

    こんにちわー

    びっくり 凄く素敵なスケッチで 閉めになさっていて。。
    水彩画なんですかね??
    あまり 絵は 詳しくないけど。。
    黒いペンで 外書き
    それに カラー 

    自分には ない才能だから ただただ すてきとしか 言いようが ない。。

    美術館巡りをしてらっしゃるから。。
    これで 納得です。
    私が 行った時は 国立考古学博物館しか行ってなかった記憶が。。
    (ネットもない時だったし。。)

    絵画は あまり 詳しくないけど 美しい物には 惹かれるので
    これかも 素敵な美術館巡りの旅行記
    たのしみにしてますねー

    COOKIE

    norio2bo

    norio2boさん からの返信 2016/12/31 11:48:53
    Re: すてきなーースケッチ
    Cookieさん

    ナポリの旅行記にコメント頂きありがとうございます。
    ブリューゲル作品を収蔵している美術館を訪問しています。ナポリのカポディモンテ美術館で2枚以上のブリューゲルのある美術館は終わりました。
    ナポリは治安が悪い、マフィアの巣窟でゴミが散乱している、北イタリアのイタリア人でさえナポリにはいかないとか、、、言われます。
    ブリューゲルがなければ行くことないナポリでした。

    わずか一週間のスティでしたが、ナポリはとても魅力的な所でした。

    近い将来にまた、行きたいと思っています。


    旅行記を楽しみに拝見しています。新しい年の新しい旅行記のアップをお待ちしています。今後ともよろしくお願いします。
  • パルファンさん 2016/09/18 21:51:18
    カポディモンテ美術館
    はじままして norio2boさん

    カポディモンテ美術館の絵を丁寧に見て来られ、ブリューゲルの絵を詳細にアップし解説されているのには驚きました。
    いかにブリューゲルに心酔されているかが伺い知ることができました〜

    そして絵を描かれるのですね。とっても手慣れたスケッチ!
    かなり年季が入っているとお見受けしました。

    美術館直行バスとか、あらためてこんな方法もあったんだと思い知らせれ
    ました。

    まだまだ興味ありそうな旅行記・・これあらゆっくり見せて頂きます。

    パルファン

    norio2bo

    norio2boさん からの返信 2016/09/20 09:11:38
    RE: カポディモンテ美術館
    パルファンさん

    コメントありがとう。
    ブリューゲルをたずねる旅も複数枚を収蔵している美術館はナポリのカポディモンテで終わりました。これから一枚一館を回るのか、もう一度同じとこを回るのか楽しい思案をしています。

    ブリューゲルがなければナポリはツアーで行った限りの場所だったと思っています。
    予想外に興味を惹かれた場所でした。
    ナポリは分かりにくい地理のところです。高いところはくねっていてもっと分かりにくい所でした。
    プリペイドのSIMカードを使ってナビして歩きまわれたのも、ナポリを楽しめた大きな要因だと思います。

    よろしくお願いします!
    新しい旅行記のアップを楽しみにしています。

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